中山秀征が志村けんから学んだ「バカでいろよ」 "師匠"から教えてもらった明るく生きるヒント
東洋経済オンライン / 2024年5月25日 16時0分
酒席では、ドリフ時代の思い出話や、コメディアンとしての哲学など、本当に貴重なお話を聞かせてもらいました。
それだけではなく「この間、ウンコ漏らしちゃってさぁ」なんて、しょーもないエピソードから始まる下ネタを聞きながらゲラゲラ笑い合ったりも……。
3人で過ごす夜は、いつも、あっという間に時間が過ぎていきました。
ただ、師匠が50代からライフワークにしていた舞台「志村魂」の前になると、酒席での様子も少し違っていて……。
あれは「志村魂」が始まった最初の年でした。稽古を終えた師匠と竜ちゃんに僕も合流して、六本木のクラブで飲んだ帰り、「最後に、軽くおでんでもつまんで帰ろうか」と、いつものおでん屋へ。時刻は午前3時になろうとしていました。
店に入っても師匠はどこか落ち着かない様子で、突然、竜ちゃんに「お前、それはどうなんだよ⁉︎」と大声で突っかかりました。
焦る僕を差し置いて、竜ちゃんも「いやいや、そうは言いましてもね!」と、結構マジなトーンで言い返す。
「言い訳すんでねぇよ! お前ェは!」と師匠も応戦し、延々とラリーが続きます。そう、突然舞台の稽古が始まったわけです。
長い長い2人のやり取りが終わって時計を見ると「ご、5時⁉︎」。あの志村けんの舞台を特等席で観られる贅沢な時間ではありましたが、さすがに朝5時までは厳しかった(笑)。
当時すでに、日本で最も多くコントを演じたコメディアンと言っても過言ではなかった志村師匠でも、やはり生の舞台のプレッシャーは相当のものだったのでしょう。
「志村魂」の時期が迫ってくると「どきどきするよ。ヒデ、俺だって緊張するんだよ」と言っていたのを思い出します。
「バカでいろよ」
師匠の言葉には他にも忘れられないものがたくさんあります。
志村さんは、お酒の席で、いつも「バカでいろ」と言っていました。
最初は謙虚だったタレントも、人気者になり、技術も知識も身についてくると、次第に「自分を偉く見せよう」「利口に見せよう」と、振る舞いが変わっていきます。
周りに持ち上げられる環境が続くと、尊大になりがちで……。師匠は、"偉く"なって"堕ちて"いく同業者をたくさん見てきたのでしょう。
「俺たちなんて、もともと何もなかったわけだから、利口ぶるなよ」。「『バカだなぁ』ってのは、俺たちにとって最高の誉め言葉なんだよ」と、「バカでいる」大切さを繰り返し説いてくれました。
その言葉の深さを、現場で初めて体感したのは、ゲスト出演した『志村けんのバカ殿様』のスタジオでした。
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