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理解・応用力がある人とそうでない人の決定的差 大人の脳をやる気にさせるためのすごい仕組み

東洋経済オンライン / 2024年5月25日 18時0分

8つの脳番地は、たいていの場合、目や耳、皮膚感覚から得た情報がインプットされたところから活動が始まり、感情が動き、理解して、思考し、結論を出し、アウトプットする、といったように連携プレーで働いているのです。

もっとすごい脳への鍵となる“ファイアリング”

日頃、よく使っている脳番地同士は連携が強く、高速道路のようにスイスイとスムーズに情報の伝達ができます。

(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

一方、普段あまり活用していない脳番地の伝達スピードは、その使用状況によって流れのいい二車線の一般道路だったり、ノロノロ運転の狭い一方通行道路だったりというイメージです。

先ほどの50代女性のビフォア脳画像では真っ白な脳番地が多くありました。あそこまで脳番地の働きが抑えられてしまうと、道路は寸断され、車での行き来はほぼ不可能。連携プレーなど望むべくもありません。

ネットで商品を購入しても、交通手段がないから届かず、新しい刺激も情報も何も入ってこない……。まるで、陸の孤島のような状態で貿易が成り立たないのです。

もっとすごい脳には欠かすことのできない、脳の連携プレーにも先ほどの発火が強く関係しています。目や耳から脳に情報がインプットされると、視覚系や聴覚系の脳番地が発火します。

これは、ニューロンの発火なので「ニューロナルファイアリング」と言います。この場ではわかりやすくするために、単純に「ファイアリング」と呼ぶことにします。

そして、インプットされた情報を理解系や思考系の脳番地に届ける情報伝導道路の役割をしているのが「ネットワークファイアリング」です。

つまり、脳内では、脳番地のファイアリングが起こり、ネットワークファイアリングによって情報が伝達され、また次の脳番地でファイアリングが起こり……ということが繰り返されているのです。

さらに言うと、最初の情報入力のインパクトが強いほど、ファイアリングも強火になり、ネットワークファイアリングから次のファイアリングへと伝播しやすくなります。

最初のファイアリングが強ければ強いほど、記憶としても残りやすくなります。

脳の基礎体力が足りないと発火も起こりにくい

しかし、ここで問題になるのが、脳の枝ぶりです。日頃、あまり使っていない脳番地では枝ぶりも弱々しく、働きが落ちているためにファイアリングも起こりにくくなっています。

強いファイアリングがないとネットワークファイアリングへと繋がっていかず、そこで連携プレーが断たれます。さらに、ノロノロ運転の道路があると情報を伝える力も弱まり、ネットワークファイアリングが起こりません。せっかくインプットされた情報を活かし切ることが難しくなるのです。

脳の枝ぶりをよくしていくことは、脳番地をまんべんなく働かせて、自分にとって必要な情報を最大限に活かすことに繫がります。 そのためには、各脳番地の特性を知るとともに、それぞれの脳番地がどうしたらファイアリングをするのかをまずは知っておくことが大切です。

加藤 俊徳:医学博士/「脳の学校」代表

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