優秀な人ほど要注意「老害化」の意外な"心当たり" 簡単なチェックリストで「兆候」を把握しよう
東洋経済オンライン / 2024年5月25日 6時50分
女性よりも男性に多いというのは、おそらくみなさんの認識と一致するのではないでしょうか。体感的に、誰もがそういう印象を持っていると思います。
私はこの背景に、女性の恐れ知らずなところが男性よりも社会的に許されやすい風潮があることが、大きく影響していると考えます。
懐かしい言葉でいうと、「オバタリアン」がその象徴です。なぜか、中高年女性の"痛い行動"は許容される土壌があるんですよね。だから女性の場合、大きな老害トラブルになりにくい(逆にいうと男性のほうがなりやすい)のではないでしょうか。
とはいっても当然、女性にも老害とみなされる人はいます。お店のスタッフにクレームを入れる場合、男性は大声でまくし立てるタイプが多いですが、それに対し女性は粘着質といいますか、時間をかけて同じ主張を続けるタイプが目立ちます。
男性に多いのは精神的に圧をかける老害のパターン。
女性に多いのは相手の時間を奪う老害のパターン。
同じシチュエーションでも、このような質の違いがあるという印象です。あくまでこれは私見であり、平均的な話になりますが。
現役時代に優秀だった人ほど「老害化」の傾向が
もうひとつ、「とても個人的な経験上の話」という前置きをしつつ、取り上げておきたいのは、現役時代に「先生」と呼ばれる職業に就いていた人は、若い世代からも同世代からも、老害扱いされやすい気がします。
教師、医師、弁護士(をはじめとする士業)、政治家などがそうです。もちろん、全員が全員ではありません。もろに該当する読者は、気を悪くしないでください。全体的な話として、日々多くの高齢者に接している身として、そういう傾向があると感じるのです。
なぜ「先生」と呼ばれていた人(おそらく今も呼ばれている人)は、老害になりやすいのか。
私が考える理由は、優秀な人が多いからです。小さいころから勉強ができて、ものごとを論理的に説明でき、豊富な知識を持っていて、周りから敬われてきた人が大半を占めるでしょう。そしてその経験が、自信と有能感を生みます。
それは決して悪いことではありませんが、万能ではありません。どなたにも、得意分野と不得意分野があります。にもかかわらず、「自分はたいていのことは知っている」となりがちなのです。
それがエスカレートすると、必要以上に自分の持っている知識をアピールしたり、誰彼構わず教えてあげようとしたりすることにつながり、その行動が老害力をさらに高めてしまうのです。
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