白目にシミ、黒目が欠ける「目の日焼け」の問題点 侮ってはいけない紫外線で「蓄積する」ダメージ
東洋経済オンライン / 2024年5月25日 11時20分
紫外線による急性障害を繰り返していると、目へのダメージは徐々に蓄積していく。その結果、慢性的な目の病気を発症しやすくなるという。その代表的な病気が、「瞼裂斑(けんれつはん)」や「翼状片(よくじょうへん)」、「白内障」「老眼」だ。
最初に表れるのが、瞼裂斑だ。
紫外線によって目の表面の細胞がダメージを受けることで、黒目のわきの白目の一部がシミのように黄色くにごって盛り上がった状態をいう。鏡を使えば自分でも確認が可能だ。
病気の一種ではあるものの、目の保護反応ともいえ、一般的には痛みや視力の低下といった症状は伴わない。ただ、まれに充血したり、シミ部分にドライアイのような症状が出たりすることがある。
「症状こそなく、あるいは軽いものの、この白目のシミは一度できると消えることはありません。見た目にもあまりよくないので、それを気にして治療を受ける人はいます。治療する場合はシミ部分を外科手術で除去します」(佐々木さん)
黒目に白目が入り込む病「翼状片」
翼状片は、黒目の部分に増殖した白目が入り込む病気だ。鏡で見てみると、黒目が一部、欠けたような状態になっているのがわかる。
瞼裂斑から進行した形で発症することが多く、特に黒目の鼻側(内側)に生じやすい。日本(本州)では、50歳以上の約7%に見られる。
リスクが高いのは、紫外線が強い地域の居住者や、屋外での活動時間が長い男性で、農業や漁業などの屋外労働者や職業ドライバー、野球やサッカーなどの屋外スポーツや登山、釣りなどの屋外レジャーの活動時間が長い人に発症しやすい。
瞼裂斑と異なり、翼状片になると目の充血や異物感が表れるほか、角膜に白目が侵入することで乱視や視力低下などの症状が伴う。点眼薬などでの治療はできず、黒目への白目の侵入がより進行した場合は、手術で増殖した白目を除去する治療が必要になる。
「手術といっても設備の整っているクリニックでも対応可能で、最近は日帰りが主流です。ただ、若い人ほど再発しやすいうえ、再手術では難易度が高くなるので、大きな病院での治療が必要になります」(佐々木さん)
翼状片は予防が大切で、瞼裂斑から進行させないことがカギとなる。
「瞼裂斑は自覚症状がなく気づきにくいのですが、鏡で定期的に観察して、白目が黄ばんで瞼裂斑がでてきたら、翼状片にならないよう紫外線対策を徹底してほしい」と、佐々木さんはアドバイスする。
白内障や老眼と、紫外線の関係についても軽く触れておきたい。
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