仕事や人間関係で「引きずらない」ための"思考法" 禅僧・枡野俊明さん「たくましく生きるヒント」
東洋経済オンライン / 2024年5月27日 14時0分
怒り、焦り、嫉妬、不安、後悔……マイナス感情というのは、自然と湧いてくるものであり、それを止めることはできない。けれどもその感情をいつまでも「引きずる」のはよくない――。
新著『仕事も人間関係もうまくいく引きずらない力』では、禅僧であり、世界的な庭園デザイナーであり、ベストセラー作家でもある枡野俊明さんが、禅には「引きずらない力」を磨き、日々を明るく、たくましく生きるためのヒントがたくさんある、と説きます。
本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。
「妙なプライド」は無用の長物
妙なプライドは捨てる――その成功は「過去」のもの
自分自身や自分の行為・仕事にプライドを持つことは、非常に大事です。プライドがあればこそ、自分に恥じない生き方ができます。世のため人のために誠心誠意、仕事に取り組むこともできます。
しかし「妙なプライド」は無用の長物でしかありません。
たとえば家柄を笠に着て「庶民とはつき合えないよ」といわんばかりに偉そうにふるまう。実力もないのに学歴をひけらかして「それは自分のやる仕事じゃないね」などとうそぶく。
あるいは高齢者だと、リタイアしたあとも若い世代に「私はこのやり方ですごい数字を上げてきたんだ。一大プロジェクトをモノにしたんだ」などと過去のやり方を押しつける。
そういったプライドは誇りではなく、傲り(おごり)でしかないのです。
その辺をごっちゃにしないよう、妙なプライドが顔を出しそうになったら、こう自分に問いかけてみてください。
「いまのその気持ち、プライドですか? いま誇ろうとしているその成功、過去のものではありませんか?」と。
「正論を吐く」人は嫌われる
自分の「正義」に溺れない――「正しいこと」を言うときほど慎重に
誰もが「道理にかなっている」と思える、いわゆる「正論」でさえ、ときに受け入れられないことがあります。
「君のいっていることは正論だ。ただ少し現実離れしてるね」というふうに。実際問題、「正論を吐く」人は嫌われることがけっこうあるのです。
ましてや自分が個人的に「正しい、これこそが正義だ」と思っている考えや意見など、周囲がどう判断するかはまったくわかりません。正義の解釈は人の数だけあるといっても過言ではないでしょう。
それなのに自分の「正義」を一方的に声高に主張すれば、方々から反感を買うこと必至。争いの火種を投げ込むようなものです。そんな事態を招かないためには、自分にとっての「正義」を疑ってかかることが重要です。
この記事に関連するニュース
-
なぜ仕事量が多くても追い詰められないのか…禅僧が教える「自分の能力の二割増しで仕事を受ける」効果
プレジデントオンライン / 2024年6月11日 15時15分
-
「迷ったり悩んだりしたときは」"禅の力"に頼ろう ちょっとした不満も心の持ちようで何とかなる
東洋経済オンライン / 2024年6月10日 16時0分
-
「お金やカードを払う番になってから出す」では遅すぎる…「仕事ができる・できない」を決定的に分ける要素
プレジデントオンライン / 2024年6月10日 15時15分
-
「怒ったらおしまい」と自戒するくらいで丁度いい…何が起きても冷静に対応できる人が絶対に使わない言葉
プレジデントオンライン / 2024年6月8日 15時15分
-
攻撃的な人は「ほぉー、そぉーですかぁー。で?」でかわす…禅僧が「頭にきても怒ったら負け」と断言する理由
プレジデントオンライン / 2024年6月7日 15時15分
ランキング
-
1【ダイソー】人気爆発で品薄だけど…「スイカバー」が作れるシロップはコスパ最高! 作って食べてみた
オールアバウト / 2024年7月4日 21時15分
-
2なぜ免許証とマイナカード「24年度末」までに一体化? 紛失したら運転できない? 国民にメリットあるのか
くるまのニュース / 2024年7月4日 9時10分
-
3寝るときにエアコンが欠かせません。電気代が安いのは「冷房」と「ドライ」どちらでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年7月4日 2時0分
-
4スーパーでまとめ買いしたお肉→「そのまま冷凍庫」はNG!?理由に「知らんかった」ネット驚愕 ニチレイフーズオススメの方法は
まいどなニュース / 2024年7月3日 12時8分
-
5「手取りはほぼゼロに」定年後、再雇用を選んだ64歳の苦い思い出。現在は田舎に移住して「大満足」
日刊SPA! / 2024年7月4日 8時52分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください