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仕事や人間関係で「引きずらない」ための"思考法" 禅僧・枡野俊明さん「たくましく生きるヒント」

東洋経済オンライン / 2024年5月27日 14時0分

まずは「自分はこう考える」「こんないいアイデアを思いついた」と簡単に説明し、「みんなはどう思う?」と意見を求めるのです。

そのほうが素直に聞いてもらえるし、ほかの考え方やアイデアも出やすくなるでしょう。何事も多彩な視点から活発に意見交換をするほうが、結果的にいいものが仕上がるのではないでしょうか。

もっと「やさしい目」を持つ――「和顔施」に努めよう

自分の短所や弱点を指摘されるのは、あまり気持ちのいいものではありません。とくにそこに悪意がひそんでいると、いわれたほうはひどく落ち込みます。

相手の身になれば、いかに好感を持てない相手であっても、いちいち目くじらを立てるのは控えるべき。もっとやさしい目で長所を見つけてあげるのがいいかと思います。

とはいえ、指摘してあげたほうが親切な場合もあります。

自分の弱みに気づくことが、後々の成長に結びつくかもしれませんから。見出しの「やさしい目を持つ」とは、相手を正当に評価することでもあるのです。

問題は「言い方」でしょう。同じ言葉を投げかけるにしても、笑顔で語りかけるのか、苦虫をかみつぶしたような顔をしていうのかで、受ける印象はまったく違ってきます。

笑顔を見れば、相手は心を開きます。逆に仏頂面や怒った顔を向けられると、相手は心を閉ざします。笑顔でないと、せっかくの親切心も伝わらないのです。

仏教では、和顔施(わがんせ:笑顔)は「無財の七施(しちせ)」、つまりお金のかからないお布施の1つに数えられています。人間関係において“笑顔の出し惜しみ”は御法度ですよ。

私は“素顔の私”をつらぬく

「いい人」の仮面を外す――そのほうが人間関係はラクになる

あなたはみんなに「いい人」だと思われたいですか? だとしたら、それはやめたほうがいい。なぜなら「誰にとってもいい人」になろうとして、接する人ごとに「いい人」を演じ分けなければならなくなるからです。

十人いれば十人、百人いれば百人、千人いれば千人……それぞれにとっての「いい人」は異なります。そんなに大勢の人にとって都合のいいように自分を変えていくなんて、想像しただけでものすごく疲れます。

「怪人二十面相」よろしく、相手に合わせて“いい人仮面”をかぶっていると、やがて自分自身を見失ってしまうのです。

すでに複数の“いい人仮面”を有している自覚のある人は、すぐにすべての仮面を捨てるべし。そして「私は“素顔の私”をつらぬく」と、心を切り替えましょう。

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