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成田空港の滑走路そば「東峰神社」予想外の現在 機動隊員3名が殺害された「三里塚闘争」は今…

東洋経済オンライン / 2024年5月29日 11時50分

はっ、としてスマートフォンで、乗換案内を調べる。飛行機が早朝便だったので、始発でもギリギリだ。電車一本逃したり、遅れたりしたら、搭乗できなくなってしまうかもしれない。

「しかたない、前乗りするかあ……」

と思ってホテルを探し始めたが、

「待てよ……。空港って閉まらないはずだから、適当に中にいられるんじゃない?」

と思い直す。

空港内で夜を明かすことに

スティーブン・スピルバーグ監督の映画「ターミナル」はクラコウジア人のトム・ハンクス演じるビクター・ナボルスキーがジョン・F・ケネディ国際空港の国際線ロビーに居続ける話だった。日本だって一日くらいいけるだろ? と思い、出発の前日の夜に空港に向かった。

22時過ぎの空港にはまだ人がいたが、やがて潮が引くようにどんどん静かになっていった。

とりあえず、ウロウロ歩いてみる。地下1階から上層に登っていく。

3階は搭乗手続きをする場所だ。人はほとんど残っておらず、ロボット掃除機が自分の仕事をこなしている。空港をゆっくり見たのは初めてだった。いつか漫画やルポの資料に使えるかもしれない、と思いパシャパシャと写真を撮る。

4階は出発前に立ち寄るレストランなどが並ぶエリアだ。店舗の大半は営業していなかった。

ひょっとしたらマクドナルドくらいはやってるかと思ったがしっかりと閉まっていた。晩飯は空港で食べようと思っていたので、少しガッカリだった。

営業していたのはセブンイレブンだけ。とりあえず飯は食えるが、ちょっと味気ない。アナウンスが流れる。

「空港内で宿泊されるお客様は、地下1階、1階、2階のいずれかでお過ごしください」

つまり3〜4階はいられないということだ。実際、機器の修理や工事が始まって居づらい雰囲気になって来たので立ち去る。

しかし空港としては「空港内で夜を明かすこと」自体は良しとしているのだな……と良い発見をした。

僕はホームレスを長年取材してきたが、夜明かしを許している施設は本当に少ない。実に心の広い施設である。

空港内にはたくさんの椅子が置かれている。椅子も公園の椅子のように手すりがあって眠れないような意地悪な構造ではない。むしろ、尻の形状に曲がっておらずフラットだ。 座る時は少々ケツが痛いが、とても寝やすい椅子だ。もちろん館内の温度もちょうどよい。

うろついていると、外国人の人たちがやたらとたくさんいる場所があった。ホテルを取らず空港で泊まることを決め込んでいる人たちがいるのだろうか?

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