1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

有数の投資物件「晴海フラッグ」の購入はアリ? 初期購入者は巨額の含み益も、貸し出しは供給過多

東洋経済オンライン / 2024年5月29日 12時20分

では、投資目的の人にとってはどうでしょうか。投資の場合は、含み益や利回りといった客観的指標で評価することができます。まず、すでに分譲が終わっている物件の状況を確認しましょう。

これまでの販売では、分譲価格が周辺の相場よりもかなり安く設定されたこと、その後マンション相場が高騰したことから、購入者はかなりの含み益を抱えています。

ある棟の76.75平方メートルの物件は、6600万円で分譲され、現在ある不動産情報サイトに1億2280万円で売りに出されています。あくまでも一例ですし、希望価格で売れるとは限りませんが、購入価格の1.86倍になり、5680万円の含み益です。

年初から日経平均株価が急騰し話題になっていますが、ここ数年の上昇率では晴海フラッグに軍配が上がります。一般会社員も争奪戦に参戦し熱狂した通り、晴海フラッグは国内有数の投資物件でした。

問題は今後。今後を考えるうえで気になるのは、足元の賃貸の動向です。

晴海フラッグでは、500件とも600件とも言われる大量の賃貸物件の供給があり、賃料が下落しています。現在の月当たり賃料は、公式には坪1万4000円ですが、「坪1万2000円を下回る水準まで値引きしないと借り手がつかない」(不動産業者)ようです。

仮に上記の値上がり後の中古物件を購入した投資家が坪1万1500円で貸し出したら、表面利回りは約2.5%。物件にもよりますが、税金・必要経費を差し引いた実質利回りはゼロ%近辺でしょう。成約しても儲けはゼロで、空室だったら赤字となります。

つまり、新築時の抽選に外れ、中古で購入した場合、晴海フラッグで賃貸経営しても、賃料収入だけなら良くて収支トントン、たいてい赤字を垂れ流すだけとなります。

ちなみに、新築募集時の価格で購入できていた場合の表面利回りは5%近くになるため、貸し出しにより利回り収入を得ることができます。

今から中古で購入して儲かるかどうかは、物件価格が今後さらに高騰するかどうかにかかっています。

タワマン第2期販売に参戦するべきか?

現在、タワマン棟・SKY DUOの第2期販売が始まっています。第2期が最後の分譲です。今回もこれまでのように、投資家は濡れ手に粟の大戦果を期待できるでしょうか。

先日、第2期の分譲価格が公表されました。第1期と第2期で、階数・方角・間取りが同じで広さだけが異なる物件の坪単価は、以下の通りでした。

<第1期> 78.82平方メートル・1億0850万円 → 454万円/坪

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください