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「パーティー禁止」掲げる立憲、迷走の果てに謝罪 「本気度を疑わせる無定見な言動」で混乱

東洋経済オンライン / 2024年5月30日 8時30分

立憲民主党の岡田克也幹事長(写真:時事)

終盤国会の最大の焦点である政治資金規正法改正の与野党協議が大詰めを迎える中、重要ポイントとなる政治資金パーティーを巡る立憲民主党最高幹部の「本気度を疑わせる無定見な言動」(党若手)が、肝心の与野党協議を混乱させかねない状況を招いている。

改正協議の主導権確保を狙う同党は、国民受けを狙って、政治資金パーティーを全面禁止とする独自法案を国会に提出、各党にも同調を求めている。にもかかわらず岡田克也幹事長、大串博志選対委員長ら最高幹部が5月末から6月にかけてパーティー開催を予定していたことがSNSなどでも大炎上し、対応迷走の挙句に中止と陳謝に追い込まれたからだ。

規正法改正を巡る与野党協議は、29日に自民党が修正案を提示。共同提出を拒否していた公明党も同調したことで、早ければ31日にも政治改革特別委での修正案採決、来週4日の衆院通過も想定されているが、「立憲の対応も含め今後の展開は極めて不透明」(自民国対)なのが実態だ。

衆参で多数を持つ自公の強行突破には、企業団体献金の禁止などを求める野党側の「ごり押しは許さない」との猛反発は必至。協議難航で決着先送りとなれば、6月23日の当初会期末までの成立は「極めて困難」(自民国対)となる。その場合、政府・与党は会期延長を余儀なくされ、会期末解散を模索してきた岸田文雄首相の対応も含め、会期末政局は一気に緊迫化することになる。

小沢氏が「警察が来るまで盗人やれという話」と猛批判

立憲幹部のパーティ―開催については、岡田氏が5月27日に大阪で、大串氏は会期末直前の6月17日に東京で、それぞれ開催すべく支援者などから参加費を集めていたとされる。これに対し党内からも、「法案をまとめた側の道義的、政治的責任がある」(小川淳也氏)などの批判が噴出。これを受け、立憲は27日に党幹部10人のパーティーの自粛を決定した。

これを受け、岡田氏は28日の党会合で、「心配をかけ、地元でだいぶ言われたかと思う。タイミングから見ても明らかにおかしく、大変申し訳ない」と所属議員に謝罪、大串氏も同様の理由で謝罪したという。

ただ、立憲はかねて、「パーティー禁止などは各党同じ条件、同じタイミングで行うべきだ」と主張していた。だからこそ、岡田、大串両氏も、「法改正前の開催は、資金集めのための当然の権利」と解釈し、パーティー開催を強行する構えだったとみられる。

これについて岡田氏は「(これまでの解釈に)自分自身がより縛られてしまった」と言い訳したが、党内には「何を言っているかわからない。トップがこれでは、わが党への追い風が向かい風に変わりかねない」(若手)などの動揺や不安が広がる。

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