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「運が悪い」と思う人が簡単に運気を上げるコツ 脳は簡単に自分の言葉やアクションに騙される

東洋経済オンライン / 2024年6月2日 16時0分

(写真: ABC/PIXTA)

「運気」と聞くと、非科学的なもの、エセ科学、スピリチュアル系、うさんくさいなどというイメージがあるかもしれません。しかし、運気が上がっているかどうかは、次の2つに落ち着きます。

1:出来事をどう解釈するか
2:出来事が起こる確率

それぞれ、心理学や脳科学、統計学の話がかかわってくるので、「運気」というテーマは、きっちりと学術的・科学的研究の対象となるのです。『世界の研究101から導いた 科学的に運気を上げる方法』を上梓した明治大学教授の堀田秀吾氏が、科学的に運気を上げるコツを紹介します。

「自分はラッキーだ!」と思う

「私はラッキーなんだ!」

そう言っている人、本気で信じている人はたくさんいます。そして、本当にそういう人たちってラッキーでハッピーな人たちではありませんか?

これ、単なる思い込みに見えますが、単なる思い込み以上の結果を生み出すんです。

ケルン大学のライサン・ダーミッシュらは、被験者にゴルフのパッティングを10回させて、半数のグループAだけに「あなたのボールはラッキーボールです」と伝えました[1]。

すると、グループAのカップイン率は10球中平均6.75回、何も伝えられなかったグループBのカップイン率は10球中平均4.75回という結果が出ました。

Bのカップイン率よりも、Aのカップイン率が35%も高くなるという驚きの結果です。

もちろん、ラッキーボールと思い込むことで、ゴルフが上手くなるわけではありません。

この実験の場合、グループAは「ラッキーボールを持っている」と思い込むことで、グループBよりも、緊張などのネガティブな影響が軽減されるという心理学的な影響によりカップイン率が上がったと考えられています。

自分に暗示をかけて、脳を騙す

「プラセボ効果」をご存じでしょうか。「プラセボ」は、「偽薬」を意味します。

効果のある成分を含んでいない偽の薬を飲んだ患者が、本物の薬を飲んでいると思い込み、実際に症状が改善するケースがあります。

これをプラセボ効果と言い、ハーバード大学医学部のヘンリー・K・ビーチャーの研究[2]に端を発する有名な現象です。

さらにプラセボ効果は、実際に薬を飲んだときにも影響し、その効能を信じている患者が飲むと、よりよい結果が出るという研究もあるのです。
たとえば、胃が痛いときに、単なる栄養剤でも、胃薬だと信じて飲めば、胃痛が治るということ。

もちろん、よくないことを信じても悪い結果しか出ないので、対象は「すべて」ではなく、その度合も「絶対」ではありませんが、よいと信じて取り組むと、よい結果が得られる確率が上がるのです。

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