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なぜ東大女子は少ない?知られざる卒業生の本音 「高学歴女子への逆風」を乗り越えるヒント

東洋経済オンライン / 2024年6月2日 10時30分

育児が始まる前に仕事での経験をできるだけつけておく、全力でがんばるのがいい、という声は多く聞かれた。

他方で、やはり大企業で働いている人からは、福利厚生(産休・育休制度、在宅勤務やフレックス勤務制度)が充実していることから、就職先としては安心感があるとの声も。

「最初のキャリアは大企業で始めた方が「育ててもらえる」ので安心だと思います」

「福利厚生は大事。となると結局、大企業が強いのかな…」

また、大企業だとさまざまな職種があるため社内転職しやすく、柔軟な人材配置によってライフスタイルの変化に応じた働き方の変化をつけやすいといった点をあげる人もいた。さらには、海外勤務を通じて経験値を積むことができる、価値観が広がったといった声も多くあげられていた。

「少なくとも日本国内で通用する社会人としての基礎を学べる環境、加えて社費留学の機会に恵まれた」

「海外勤務を2回できたのでそのような機会も含めて考えるのは良いと思います。子どもに海外経験をさせられるのはかけがえのない機会です」

さらに学生時代にやっておけばよかったことの中に、専門性を磨くことや英語の勉強をあげる人もいた。

職業選択も多様化する時代だが、まだまだ女性が働きやすいとはいえない中、結果的に東大卒女性たちが「大企業頼み」になっている様子がうかがえる。

結婚出産に際して仕事をやめるか否かの二択ではなく、育休制度や職種を変えながらも仕事を続けていく。そして専門性を身につけて独立や次のステップへと繋げていくという考えを、多くの東大卒女性がもっていた。

東大卒女性が直面する親や周りの期待と呪縛

キャリアにおけるアンケートの中で印象深かったのが、まさに「言葉の逆風」に抗するような、「親や周りにまどわされないで」というメッセージだ。

「親の言うことに従わず、世間の陰口に怯えず、自分の信じる道を進んで」

「周囲の期待や条件面に左右されることなく、自分がこれは面白そう、意義がある、やってみたいと感じられる仕事に挑戦して下さい」

「組織として社会に貢献しているかより、自分の長所を生かして働けるか、という観点で職場を選んでほしい。自分が成長・活躍できない職場では、自分自身が社会に貢献できるようになることはあり得ない」

東大ママ門の周囲を見渡すと、東大卒女性の中には、親などに敷かれたレールの上を走り、外からの評価を受け続け、周囲の期待に必死に応えようとしてきた人も少なくない。しかしアンケートからは、他人の目よりも自分の好きや得意を生かす道をすすめる声が多く見られた。キャリアと結婚育児の両立を経験するなかで、価値観を変えていった人もいるのかもしれない。

(後編に続く)

東大ママ門:東大卒ママの同窓組織

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