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新入社員が離職を考える「3つの時期」必要な対策 誰かに相談したり人に尋ねることが苦手な若者

東洋経済オンライン / 2024年6月3日 12時0分

そのような時期に、本来ならストレスを解消するための行動をとることが推奨されますが、入社して間もないときは余裕がありません。その結果、ストレス過多のまま過ごすことになり、それが顕在化するときが、5月病の時期にあたります。体調の悪さと気分の落ち込みから、退職という結論を出しやすくなります。

孤独感を訴えるケースが増えている

3つ目は、企業の研修を終え、配属が決まったタイミングで離職するケースです。配属先が希望通りではなかったり、関連会社への出向や本社ではなく支社に配属された場合なども離職を考える1つのきっかけになっているようです。

自分の希望が通らないから離職する、というと一見ワガママに映るかもしれませんが、実態は企業側と意思疎通ができていない場合が多く見られます。事前の説明もなく希望や意見を聞かず、配属の理由も伝えずに配属先を決めた場合に起こりがちです。

全体を通して、以前と比べ孤立感や孤独感を訴えるケースが増えています。学生生活をコロナ禍で過ごしたという背景もありますが、同期の集まりや飲み会などで横のつながりをもつことが難しくなりました。そのため、ちょっとした情報を手に入れたり、相談できる相手をつくることがなかなかできません。結果、不安を抱いてしまい孤立感や孤独を感じ、離職につながりやすくなっているという印象です。

もう一方で、これ以降の時期、研修を終え、配属先にショックを受けるケースもよく見られます。希望した配置先ではなかった場合も多いのですが、その他にも、配属された部署の雰囲気が悪かったり、上司や先輩からそっけない態度をとられてしまったなどが挙げられます。

私が聞いた事例としては、面談の際に上司から「プロジェクトを一緒にやろう!」と言われたのに、実際に配属されたらファイル整理の業務だったため離職、というケースもありました。配属についての希望を聞く企業も多いと思いますが、その際にあくまで希望であること、決して希望通りに配属されるわけではないことを事前に伝えておくことが大切です。希望通りにいかないことは当たり前だと思われるかもしれませんが、いまどきは事前説明が求められるのです。

新入社員の悩みを常に受け止められる体制を

そして何よりも相談したり、気持ちを話せる場をつくるということが必要です。離職を検討していても、話すことで収まることも少なくありません。新入社員の悩みや不安を常に受け止められる体制をつくることが必要だと思います。

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