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「誰に何を聞くか」しだいで人生は大きく変わる 知りたいことがあれば、臆せず聞きに行こう

東洋経済オンライン / 2024年6月5日 10時0分

では、私はどうしたのかというと、クリニックの開業に成功している大学の先輩方に会いに行ったのです。

「ちょっと話を聞かせてもらえませんか」とお願いすると、多くの方が快諾してくださり、すぐに会ってくださいました。

もちろん手土産くらいは持っていきますが、それで1~2時間、いろいろためになる話を無償で聞くことができたのです。皆さん実際の経験者であり、開業に成功している人たちですから、コンサルよりはるかに学びになったと思います。

当時はまだ東大卒の開業医が少なかったこともあって、「こっちの世界に来るの? ようこそ、おいでよ」という雰囲気でした。

「こっちの世界」と言いましたが、医師にとって勤務医から開業医になるということは、鏡の反対側に行くようなものです。

どういうことかというと、給料をもらう側から払う側になるということです。ボーナスももらう側ではなく、支払う側になるわけです。

給料を払う側になれば、いろいろなリスクも発生しますし、カバーする業務範囲も増えますし、雇われているときには必要とされなかった税務や会計の知識も学ばねばなりません。

その一方で、大学で雇われている医師にはできない医療ができます。自分がこだわった医療機器をそろえるのも、最高のスタッフを時間をかけて厳選して採用するのも、思いのままです。

自分のやりたい医療ができる。先輩方の経験談を聞くにつけ、開業への意欲はますます高まっていきました。

成功者はいつもウェルカム

お願いすると、すぐに会ってもらえたと言いましたが、私は別に強力なコネクションを持っていたわけではありません。もし勝因があるとしたら、「頼んでも、きっと教えてくれないだろう」と尻込みせず、まず門をたたいてみたことでしょう。

自分が本当に話を聞きたいと思うような人物だったら、門前払いなどせず、きっと門戸を開いてくれるはずだ! そう信じて、まずはメールでも電話でもしてみることです。意外に相手はすんなりと応じてくれるはずです。

のちに起業するときも、このスタンスで通しました。実際に起業し、数十億の大型資金調達を成し遂げた人に会いに行って、起業のやり方のアドバイスをもらいました。

その中には、それまで会ったこともない方も多くいました。

なぜ面識も何もない人間が、聞きに行って教えてもらえるのでしょうか。私も、自分から話を聞きたいと言っておいてなんですが、彼らが私と会うメリットがどこにあるんだろうとは思っていました。

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