1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「ワンオペ育児」を7年間続けた私が痛感した弊害 ライフハックを駆使し乗り切ろうとしたが…

東洋経済オンライン / 2024年6月6日 11時30分

ところが、2016年末に次男が生まれてから、それは甘い考えだったと思いました。子ども2人を保育園に預けて職場復帰したのですが、早々に「これは1人目のときとは違う。なかなか大変だぞ」と感じました。

まずは次男が喘息持ちのため、頻回な病院通いがありました。それに加えて、保育園に通う子どもはよく風邪を引いたり、病気をもらってきたりします。

2人まとめて病気にかかるならまだしも、どちらかが交互に体調を崩す、スケジュールのやりくりに追われる、呼び出しの頻度も2倍になる、子どものぐずりも2倍になる。

長男1人ならまだしも、2人になると、それまでのワンオペ育児のライフハックを駆使しても、思うように生活が回らなくなりました。

余裕がなくなり募るイライラ

そんな生活をしていると、ワンオペ育児の当事者である私は、日々神経が張り詰めていきます。

とにかく毎日「子どもが体調を崩さないように」「食事を早く食べてくれるように」「早く寝てくれるように」と、日々が円滑に終了することばかりに気が向くようになります。子どもの成長に目が向くより、「日々の生活をどうやって回すか」ばかりに意識が取られるようになるのです。

そして、少しでも生活リズムが乱れるような事態が起きると、ワンオペ育児をしている当事者は、心の糸が切れやすくなります。その結果、子どもや夫へイライラしやすくなったり、寛容な心を保てず不機嫌になりやすくなったり。

時間や体力に余裕があれば気にならないことも、余裕がないからつい怒ってしまう。もちろん「私だってイライラしたくない」。こんな状況が一番つらいのは、ワンオペ育児の当事者本人です。

特に子どもに対する怒りというのは、子育てしている方はわかると思いますが、突然湧くわけではありません。

日頃から、「こういうことはやめようね」「こうしようね」ということを、何度も話しているのに、こちらがたまたまとても疲れているときや、急いでいるときに限って、子どもは同じことをする。伏線があるんです。

大人2人で家事・育児をしているなら、「もう!」で済ませられるかもしれない。しかし、ワンオペ育児をしていると、余裕がない分、その怒りへの導火線は短くなりやすい。

たまたま、そこにいたワンオペ育児してない側のパートナーや、外部の人からみると、そんな子育ての伏線が見えてないがゆえに、「そんなに怒らなくても」「怖い」なんてことになります。

会社で働いているみなさんも想像してみてください。毎日朝から晩まで細かく仕事のスケジュールがぎっちり詰まっている。それが同僚によって何度も中断や延期を余儀なくされるけれど、仕事の締め切りは毎日やってくる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください