湖西線、関西と北陸結ぶ「大動脈」開通50年の転機 京都鉄道博物館は記念の「レア企画」で盛り上げ
東洋経済オンライン / 2024年6月6日 6時30分
JR湖西線はその名の通り滋賀県の琵琶湖西岸を走る。1974年7月20日に営業運転を開始して以来、関西と北陸、両エリアを結ぶ重要なバイパス路線として活躍してきた。
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開通50年の節目にあたる2024年、北陸新幹線の敦賀延伸によって転換点を迎えた。大阪・京都と金沢を結んでいた特急「サンダーバード」は敦賀止まりとなり、同駅で在来線と新幹線の乗り換えが必要になった。
湖西線の代表選手にも転機
春までは金沢からIRいしかわ鉄道線と七尾線に乗り入れて大阪―和倉温泉間を約3時間50分かけて直通する特急も1日1往復あったが、すでに隔世の感がある。このルートの場合は、新幹線延伸後、大阪―敦賀間(在来線)、敦賀―金沢間(新幹線)、金沢―和倉温泉間(在来線)と2回乗り換えることになった。
いまも最大12両編成で走るサンダーバードは湖西線の顔だが、大阪―敦賀間を乗り通しても約1時間20分ほど。一方、存在感を増している種別が「新快速」だ。日中は姫路―敦賀間を直通する新快速が1時間に1本走っている。サンダーバードが全席指定で移動コストがかさむようになったため、所要時間は長くなるが、特急券不要の新快速で移動する人も増えたようだ。
【写真】湖西線開通当日の盛り上がりが伝わってくる様子も。一方、現在の沿線の様子は?(20枚)
湖西線は山科(京都市山科区)―近江塩津(滋賀県長浜市)間の74.1kmの路線。途中駅は19駅ある。ほとんどが高架や盛土、トンネル区間で踏切が1つもない。サンダーバードや新快速は最高速度時速130kmで駆け抜ける。
かつて米原を通るルート(現在の琵琶湖線)を走っていた特急の「雷鳥」(大阪―富山間)や「白鳥」(大阪―青森間)、寝台特急の「日本海」(大阪―青森間)といった長距離列車は1975年から湖西線経由になった。1989年以降は寝台特急「トワイライトエクスプレス」(大阪―札幌間)も活躍した。
開通以来、山科―永原間が直流電化、永原以北は交流電化で、かつては両区間をまたぐ普通列車に気動車が使われていたこともあった。2006年に全線直流化されたことで、新快速の運転区間が敦賀まで延長された。駅ホームの長さの関係から新快速は近江今津で車両を切り離すため、敦賀まで直通するのは4両だ。
強風が悩みの種
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