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デニーズの担々麺、登場から30年超で人気爆発の訳 SNSで「ガチすぎ」と度々バズ、定着までの苦難の道

東洋経済オンライン / 2024年6月7日 10時0分

これまでの長い歴史の中で、デニーズはさまざまな食習慣の変化を支えてきました。商品部・副部長の友井勝彦さんは「モーニングコーヒーや、朝に卵料理を食べる食習慣はデニーズの影響も少なからずあるのではないかと考えています」と話します。

デニーズは1974年の日本進出当初から、コーヒーのおかわり自由サービスを提供しています。当時はまだモーニングコーヒーの習慣が今ほど一般的ではなく、店内にはコーヒー文化に親しんだ外国人が多かったとか。そこから少しずつ日本でもモーニングコーヒー文化が広がっていき、モーニングメニューは今でもデニーズで根強い人気を誇る商品の一つです。

そんなデニーズの代表的な商品といえば、ハンバーグ。ハンバーグカテゴリーは、注文全体のうち15%を占めるといい、文字通り看板商品です。近年では、従来の円形ではない楕円形のBEEFハンバーグステーキが登場し、人気を博しています。

「BEEFハンバーグステーキでは、これまでと違うフォルムで刷新感を出すとともに、肉らしさを打ち出しました。家庭で味わうようなふっくらして柔らかい合い挽きのパティも残しつつ、肉をしっかり食べるビーフパティも提供することで、デニーズといえばハンバーグというイメージを広めていければと考えています」(友井さん)

約30年を経てメニューに定着 特にこだわったのは「2種のスープ」

話を担々麵に戻しましょう。

デニーズが担々麵を初めて販売したのは、さかのぼること35年ほど、1988年に「チャイナタウンヌードル」として発売しました。友井さんによると、ファミレスとして麺類を初めて提供したのはデニーズだとか。

翌年にはラインナップを拡大し「タンタンヌードル」「トンポーローヌードル」「ジャーズーチーヌードル」「サンシェンヌードル」、さらに「冷やし中華ヌードル」を販売しました。

ただ、当時は今ほど中華麺の認知度が高くなく、その後メニューから姿を消してしまうことに。

一方で、担々麵は何度か復活を果たしています。

例えば、20年ほど前には汁なし担々麵として発売したこともあったとか。

しかし、当時は今ほど辛いものやシビレのある中華料理が一般的ではなく、かなりチャレンジングな環境だったことから定着には至りませんでした。

その後も大きな鶏の唐揚げを載せたものや、豚の唐揚げを載せたものなどを販売していたといいます。

直近で担々麵がメニューに復活したのは2016年で、そこから10年近くにわたり定着しています。激辛グルメや「ガチ中華」が話題になることが増え、担々麵も当たり前に見かける食べ物となったことが、大きそうです。友井さんは「辛さやシビレへの注目度が、かつてと比較してかなり高まっていると感じます」と話します。

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