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お金がなくても「運動で幸せになれる」研究結果 運動するグループと運動しないグループで調査

東洋経済オンライン / 2024年6月8日 18時0分

その結果、1回あたり20〜30分間、自然に触れると最も効果があることが分かりました。そして、ストレス値が1時間あたりで28.1%も低下していたのです。

実際に、日頃の運動習慣の有無にかかわらず、たまに体を動かすといい気持ちになった経験がある方は多いのではないでしょうか。

オックスフォード大学のサミ・R・チェクラウドら[3]は、アメリカ在住の成人約120万人のデータを対象に大規模な研究調査を行っています。

その結果、運動をするグループとそうでないグループとでは、運動をするグループのほうが気分の優れない日数が平均で約43%少なく、どんな種類の運動でも精神健康上の負担を減らすことが分かりました。

運動の種類としては、チームスポーツ(22.3%低下)、サイクリング(21.6%低下)、有酸素運動とジムでの運動(20.1%低下)で効果があったとのこと。

そして、週3〜5回の頻度で45分くらい運動した場合に、最大の効果があることが示されました。

さらに、運動するグループは、運動しないグループより年収が約2万5000ドル(=約380万円)低い人でも、幸福度が同程度になるという「お金の代わりに運動で幸せが買える」という結果も出ているのです。つまり、どんなものであっても、体に適度に負荷のかかる運動は心身にいい影響があるということです。

長すぎる運動は、逆効果!?

ただ、これには「基本的には」という断りが必要かもしれません。チェクラウドらの研究では、運動とメンタルヘルスには大きな関係があるとしていますが、同時に一つの警鐘を鳴らしています。それが、「やりすぎはよくない」というものです。

長すぎる運動は悪影響を及ぼすこともあり、1日3時間以上の運動をする人は、まったく運動しない人よりも精神疾患のリスクが高くなるそうです。
それだけの強度や頻度になると、気晴らしの趣味ではなく、仕事のようなものになってしまい、自分を追い込んでしまうところがあるのかもしれません。

また、純粋に運動として見れば、家事や育児などにもリフレッシュ効果はあるようなのですが、それがあまりに長く続くと、自分の思いどおりに時間を使えないなどの理由からストレスが大きくなるのでしょう。

運動するのは大事。

でもしすぎない。

これが大切だということです。

自然との触れ合いもほどほどに!?

運動だけでなく、自然との触れ合いも「ほどほど」がいい可能性がありそうです。エクセター大学のマシュー・P・ホワイトら[4]は、約2万人を対象に、レクリエーション的な自然との触れ合いと、健康や幸福度との関連を調査しています。

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