株価はピークの8割減、優等生「エムスリー」に異変 時価総額はコロナ禍の7兆円から一時1兆円割れ
東洋経済オンライン / 2024年6月8日 7時20分
稼ぎ頭の見通しがつかない以上、次の柱の育成も急務だ。エムスリーは中長期的な成長の柱として、予防医療領域での取り組みや、予約・問診アプリや電子カルテなど医療現場のDXを推進する事業の拡大を掲げる。
この点について、UBS証券の葭原アナリストは「製薬マーケティング支援とそれ以外の事業では、今のところ利益規模に大きな差がある。海外もアメリカの治験事業などで停滞している状況の中、数年先に他の事業で利益を2ケタ成長させるようなシナリオは描きづらい」と分析する。
カギを握るのはM&Aだろう。エムスリーは毎年、比較的小粒な医療関連の会社を国内外で10件程度買収している。安価で買った会社を自社のエコシステムに取り込んで収益性を高め、事業領域や海外の展開エリアを広げる手法を得意としてきた。早期に次の柱を打ち立てるには、従来と異なる規模感での大型買収も焦点となりそうだ。
新サービスやM&Aを通じて、コロナが明けた医療業界でも、革命児の存在感を再び打ち出せるのか。その手腕が今こそ試されている。
真城 愛弓:東洋経済 記者
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