柴咲コウ『蛇の道』で描く「答えのない生きざま」 驚くほど流暢なフランス語に対する絶賛の声
東洋経済オンライン / 2024年6月8日 12時0分
柴咲は北海道にも拠点を持ち、サステイナブルな取り組みに力を入れている。2018年には環境省の環境特別広報大使に任命され、日本の自然や文化を発信。パリでの日々は、物を大切にする心を再確認させるものだった。
柴咲は、幼少期の経験が今の美しい生き方や環境への意識に大きな影響を与えたと振り返る。
「8歳くらいから夏休みの40日間を静岡の知人の家でホームステイのような形で過ごしていました。その経験はとても貴重で、川で魚を釣ったり、山に行って自然と触れ合ったりすることがとても心地よかったです。そこでエネルギーをチャージしていたように感じます」
“つねにアップデートを欠かさない”
その後の人生でも、柴咲はよりよい暮らしを求めて“つねにアップデートを欠かさない”姿勢を大切にしているようだ。
「アップデートって自分の心地よいところで止まってしまいがちですよね。無理し続けることはできないので、少しずつよくしていくことが大切だと思います。例えば、キッチンの掃除でも、いつもなら面倒で手をつけないところを今日はちょっと頑張ってやってみよう、という感じです。それが習慣になれば、それ自体がアップデートになっています」
さらに、柴咲は日々の小さな努力の積み重ねが重要だと強調する。「『今日はやってみよう』という小さな努力が、やがて習慣となり、心地よい暮らしを実現するカギとなります。たとえ窓拭きが嫌いでも、少しずつ挑戦することが大切です。日々の『ここまでやってみよう』という意識が、積み重ねの大切さを示しています」
こうした彼女の姿勢は、暮らしの中でのちょっとした努力が筋トレにもなる一石二鳥の効果を持つことを実感し、「洋服の整理なども含めて、細かいことを見つめ直すことを繰り返してつねにやっています」と笑顔で語る。
柴咲の生き方は、自然との触れ合いと日々の努力の積み重ねによって形成されており、それが彼女の美しい生き方として表れているのだ。
昨年デビュー25周年を迎えた柴咲コウは、新たな挑戦として「裏方業」というキーワードを掲げた。2016年に持続可能な社会をつくるためにレトロワグラース社を設立し、自社ブランドを作り上げるなど、個人事業主では成し得ない挑戦を続けている。
しかし、彼女の野望はそれだけにとどまらない。映像の世界でも作り手としての役割を果たしたいという思いが強くなってきたようだ。
「第一線で表に立つだけがすべてではない。年齢とともに、自分がやりたいと思ってもかなわないことが出てくるだろうし。でも、作り手としていろんな形で関わっていけたらいいなと思っています」
出演する側の大変さを実感
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