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Netflix「動画配信で成功」を実現できた企業文化 経営者だけでなく従業員にまで浸透している

東洋経済オンライン / 2024年6月10日 19時0分

また、短期的な規模の成長を重視して、投資リターンの低い買収を繰り返す場合には、それも長期的な会社の成長よりも短期的な成果を上げるために行なわれている可能性が高い。

長期的な目線で投資を行なう投資家は、短期的には成果にならないものの長期的な成果につながるような支出(広告宣伝費、研究開発費、人材育成など)にどれくらいお金を割り振っているかを把握し、その会社のマネジメントが将来の持続的な成長をどれだけ重視しているかを評価している。

また、会社がどのような賞与体系を構築しているかを確認することも有益だ。

短期的な成果を重視した会社であれば、比較的短期的な売上や利益の金額にボーナスの金額がリンクした賞与体系になっているかもしれない。一方で、長期的な成果を重視した会社であれば、長期的な株価の上昇に連動した内容になっていたり、長期的な企業価値の向上(たとえば将来のROEの水準)にリンクした賞与体系を採用していたりするかもしれない。

なお、ここでは「マネジメントが会社の永続性を重視していないのでは?」との疑念を抱かせるケースとして、会社内部者による自己株式の売却についても触れたい。

会社の内部者が「自社の株を売る」ことの意味

会社内部者は、会社のことをいちばんよく知っている人たちであり、その人たちが自社の株を売るということは、「会社の将来に何か問題があるのでは」という極めてネガティブなメッセージを株式市場に送ってしまうことが多い。

もちろん、創業経営者が株式市場での上場基準をみたすために株式を売却する必要があるなど、合理的な理由がある場合は別であるが、売却のタイミングやコミュニケーションの仕方に十分気を配る必要がある。

実際に起こったケースとして、期待外れな決算発表をする数カ月前に自社株を売却したマネジメントに遭遇したことがある。期待外れな決算発表の前には、そのマネジメントはポジティブな発言をしており、高い株価で彼らは自社株を売却することができた。その後、決算発表後に株価は暴落することになった。

このようなマネジメントは、会社の永続性よりも、短期的な自分の利益を優先していると言わざるを得ず、市場からの信頼を大きく失うことになる。

会社の起業家精神

進化論で有名なチャールズ・ダーウィンは、「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである」という名言を残した。これは企業にも当てはまるものであり、将来を見据え、先手先手で新しい事業に投資を行なわない限り、成長を持続していくことは困難である。

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