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「話を聞いてもらえない」職場が陥る負の連鎖 部下の話を聞かず自分ばかり話していないか?

東洋経済オンライン / 2024年6月10日 14時0分

食事であったり、運動であったり、周りとの関係性であったり、きっと何か100歳まで生きた人の共通項があるだろう。それを、抽出してまとめれば面白い番組ができるだろうと考えたプロデューサーは、センティナリアンにインタビューしていきました。

100歳まで生きた人の「すごい」力

ひとりまたひとりとセンティナリアンをインタビューしていて、彼女はひとつの不思議な現象に気が付いたのです。

自分はインタビューする側であるにもかかわらず、気が付くと、自分のことをセンティナリアンにたくさん話したくなっている。

彼女は、それが科学的にも証明されている「大脳辺縁系共鳴」と呼ばれる現象だと知ります。人には、脳の一部の機能を使って、人と共感したりつながったりする能力があるのではないか、ということです(人だけでなく、哺乳類全般がこの力を持っているようです)。

自分の正しさを相手に証明したいとか、自分のほうが優れているといったことに意識が向かっている間は、この能力は発揮されません。

ところが、年齢を重ねる中で、人は、相手をコントロールしようとか、自分を認めさせようという欲望が少なくなった結果、相手と大脳辺縁系共鳴が起こせるようになるのではないでしょうか。

結果、「こちら側」は相手に思っていることをなんでも話してしまうようになります。

100歳まで生きたセンティナリアンはアクノレッジメントの達人であるとも言えますし、そのように歳を重ねたからこそ、センティナリアンになれた(センティナリアンの側もまた、目の前の人とつながりを感じて、エネルギーをもらうでしょうから)とも言えるかもしれません。

さて、会社組織は、もちろんセンティナリアンで構成はされていません。少し言葉を強く使えば、その対極にある「モノローグ主義者」であふれています。

モノローグ主義者というのは、要するに、延々と自分の話をしていて、人の話を聞かない人です。

相手はその話に飽きていたり、聞くことがつらくなっていたりしているのですが、話している人は、目の前の人のノンバーバル(表情などの非言語情報)を読み取らないので気づきません。

それはそうですね。自分の話の中に入り込んでいるわけですから。なぜそうなるかというと、話すことを通して、自分はこんなことを知っている、こんなことをわかっている、こんなことができるということを相手に認識させたい欲求が前面に出ているからです。

つまり、存在承認を求めているがゆえに、話し続ける。

上司が部下に対して話し続けてしまう

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