アップルがAI競争に参戦する「とっておきの武器」 年次開発者イベント「WWDC24」でついに明らかに
東洋経済オンライン / 2024年6月11日 15時0分
AIに対する遅れについて、投資家からのプレッシャーも強まる中、アップルが出した答えは「Apple Intelligence」(アップル・インテリジェンス)だった。
【写真で見る】「アップルインテリジェンス」は、画像生成や文字起こし、テキスト編集、絵文字生成など、特定のアプリによらない広範な利用が可能なAI機能を提供する
アップルは6月10日(現地時間)、年次開発者イベント「WWDC24」を開催した。今回もオンライン配信の形式で基調講演や各種技術セッションが行われたが、一部の開発者と記者はアメリカ・カリフォルニア州クパティーノにある本社に招かれた。
株価に注目すると、6月に入ってAI銘柄筆頭とも言えるエヌビディアが、アップルの時価総額を追い越した。それだけに、最大の焦点は「アップルがAI競争において、どのような答えを出すか?」だった。
アップルインテリジェンスとは?
アップルでソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントのクレイグ・フェデリギは、アップル・イテリジェンスについて語るセッションで、次のように述べた。
「本当に役に立つインテリジェンスとは何か? ユーザーを中心に考えてみると、AIの役割はユーザーを置き換えることではなく、力強く、賢くあることです」
「また、より個人的な文脈に近いものである必要があります。すなわち、あなた自身が持つ知識を用いて実現するものです。そこには多くの責任が伴います」
アップルは、1時間30分にも及ぶWWDC24の基調講演の半分の時間を割いて、新しいAIについて、その仕組みや動作イメージなどについて解説した。正直なところ、チャット画面に何かを入力すると答えてくれる、と言うほど単純明快なものではなかった。
アップルインテリジェンスは、個別のアプリというよりは、iPhoneやiPad、Macといった製品のシステムを通じて、呼び出して利用することができるAIサービス環境だ。
言語モデル、画像モデルに加えて、アプリを通じて行われるさまざまな行動モデル、個人的な文脈を詳細に理解するモデルを備えており、これらの自分の情報を、プライバシーに配慮しながら、AI活用することができる点を差別化要因としている。
基本的なAI処理はデバイスの上で実行し、データを端末の外に持ち出さず、生成AIを扱うことができる。この処理には、生成AIで定番ツールだけでなく、自分の予定や場所、状況などを反映した処理を実現できる。
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