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大阪メトロ野田阪神駅「ライバル社名」を名乗る謎 千日前線の始発駅、降車ホームに広がる異空間

東洋経済オンライン / 2024年6月12日 6時30分

当日はホームのあちこちにおどろおどろしい装飾が施され、パフォーマーによるアトラクションなども開催。普段とはガラリと異なる雰囲気のホームに歓声、もとい悲鳴を上げていた。

あまり使われていないホームの活用法としてはなかなかユニークな取り組みであり、ぜひ復活に期待したいところだ。

駅前には阪神の本社

駅から地上に出ると、目の前に阪神の野田駅があるほか国道2号線が通る大きな交差点もあって、かなりにぎやかな雰囲気。駅前には阪神の本社などオフィスビルも多い一方、商店街もいくつかあり、終日にぎわっている。

「近くには工業高校もありますので、朝夕は学生さんの利用も多いですね。また、桜川駅の周辺には外国人観光客の方が利用する民泊も多くあるようで、野田阪神駅を乗り換えで利用される方も増えた印象です。駅員もがんばって英語で案内したりしていますが、業務用スマートフォンに入っている翻訳アプリが“強い味方”です(笑)」(永井さん)

そう話す永井さんの肩書は、難波管区副管区駅長というもの。千日前線は全駅が難波管区に属しており、管区駅長の下に3人の副管区駅長がいて、それぞれが桜川以西と四つ橋線なんば駅、日本橋以東、そして千日前線と御堂筋線のなんば駅を担当しているそうだ。

「私は普段は西長堀駅に出勤し、各駅を管理しています。野田阪神駅はそのなかでも規模が大きく、終着駅でもあるので顔を出す機会は多いです。また、担当といっても厳密に決まっているわけではないので、必要に応じて日本橋以東の駅に行くこともあります。私は以前、日本橋駅で8年ほど助役をしていましたので、千日前線には何か縁があるのかもしれません」(永井さん)

駅長がホッとする瞬間

縁といえば、永井さんは御堂筋線にも縁がある。今年の3月までは江坂駅の駅長を務めており、かつては御堂筋線で運転士もしていたそうだ。

「運転士と駅長では仕事の内容もまったく違いますので、直接的に『運転士時代の経験が生きた』ということはそれほどありませんが、路線の特徴を多少なりとも知っているのはあります。もっとも、駅長というのは部下がトラブルなく働けるよう目を配るのが仕事です。うまくコミュニケーションを取りながら、お客さまに最良のサービスができるよう、まだまだ勉強の毎日です」(永井さん)

「駅員が何事もなく24時間の仕事を終え、『お疲れさまでした』と笑顔で帰ってゆくのを見ると、ホッとします」と話す永井さん。管理職ならではの責任と喜びを胸に、今日も担当する駅を回る。

伊原 薫:鉄道ライター

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