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ミセスのMV炎上「コロンブス」が犯した恐ろしい罪 YouTubeは公開後に批判のコメントが相次いだ

東洋経済オンライン / 2024年6月13日 19時30分

『Mrs. GREEN APPLE』の新曲『コロンブス』(写真:『Mrs. GREEN APPLE』公式Xより引用)

「公開前に誰か止められなかったのか」。SNS上ではそんなコメントが溢れている。ロックバンド『Mrs. GREEN APPLE』の新曲「コロンブス」のMVがSNS上で物議を醸している。この一件で今一度コロンブスについて深く学ぶ必要があると思った人々も多いだろう。偉人のCMやテレビ番組の監修も行う著述家の真山知幸氏が上梓した『ざんねんな歴史人物』を一部抜粋・再構成し、コロンブスの人物像に迫る。

ミセスの新曲MVに批判が殺到

YouTube上に6月12日に公開されたロックバンド『Mrs. GREEN APPLE』の新曲「コロンブス」のMVが、SNS上で物議を醸している。

【写真】SNS上で物議を醸した『Mrs. GREEN APPLE』の「コロンブス」のMV。6月13日に所属会社が謝罪のコメントを発表した

メンバーの3人がクリストファー・コロンブスや、ナポレオン、ベートーヴェンといった偉人たちに扮したもので、メンバーたちが猿の着ぐるみを着た演者にピアノを教えたり、人力車を引かせる、といった演出がなされていた。

YouTubeのコメントには「世界にこんな形でみつかってほしくない」「誰か止められなかったのか」などと批判の声が殺到、1万件ほどのコメントがついた(6月13日13時時点、現在YouTube動画は公開停止されている)。

この事態を受け、6月13日に所属会社のユニバーサルミュージック合同会社は「歴史や文化的な背景への理解に欠ける表現が含まれていたため、公開を停止することといたしました。」と謝罪文を発表した。

この炎上を通して、改めてコロンブスについて学ぶ必要がある、と思った読者も多いのではないだろうか。いったいどんな人物だったのか。今回の記事でその歴史を振り返りたいと思う。

アメリカ大陸に到達したことで知られる、探検家のコロンブスには、もう一つの顔がある。

それは、侵略者であり、奴隷商人としての顔である。

1492年8月3日、コロンブスが率いる船団は、西回りでインドを目指して、スペインの港を出港。ひたすら西に向かう。

その2カ月後の10月、コロンブスたちは、サン・サルバドル島に到着。コロンブス自身はそこをインドだと考えていたが、実際は、アメリカ海域であった(結局、コロンブスは勘違いしたまま、生涯を終えた)。

これが後に、「新大陸の発見(現在は「到達」という)」と呼ばれることになる。

しかし、「発見」も何も、すでにそこには人々が住んでいたのである。現地にいた先住民からすれば、コロンブスたちは侵略者以外の何者でもなかった。

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