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みんなの銀行頭取「27年度黒字化に全力尽くす」 ローンとBaaS伸長に手応え、デビットでも収益

東洋経済オンライン / 2024年6月14日 8時0分

みんなの銀行はFFGの新規事業として、ゼロスクラッチで作ったデジタルバンクだ。新しいチャレンジをしている中、グループの関与は足かせになりかねない。この3年間、みんなの銀行が目指すことを自由にやってきた。

これからは少しフェーズが変わる。われわれが先行してやってきた取り組みをFFGに還元したり、FFGが開発したサービスをみんなの銀行を経由して全国に展開したりすることもできる。

少子高齢化で地方のマーケットが縮小し、親世代が亡くなると相続資産が大都市圏に移ってしまう。そこをカバーできるのは、全国にチャネルを持つみんなの銀行だ。こういう形での連携は考えていく。

何ら改善していなかったら撤退も

――2027年度の黒字化は必達目標ですか。

グループとしてそう言っており、われわれに与えられた使命も、そこに向けて全力で取り組むことだ。

2027年度時点で黒字化していなかったら本当に撤退するかというと、それはまた別の話だ。何も改善していなかったら撤退するかもしれない。ただ、赤字だったとしても、アセットが積み上がっていて翌年や翌々年の黒字化が見えていたら、その時の判断になるだろう。

――今期末のカードローン残高目標は300億円と、前期末の118億円から2倍以上に伸ばす計画です。達成に向けた方策は。

昨年度は審査モデルのチューニングや広告効果の検証、デフォルトした債権の管理・回収といったトライアンドエラーを繰り返してきた。この4月、5月は各20億円ほどの残高を獲得できている。このまま20億円ずつ積み上がるとは限らないが、手応えはある。

みんなの銀行は普通の銀行とは異なり、まだすべてのサービスがそろっていない。足りない機能を追加しており、一例がデビットカードだ。今はカードレスしかないが、多くの実店舗で使えず、ユーザーから改善要望が届いていた。板カードを発行すれば決済利用は伸びる。口座振替機能を実装できれば、手数料も入ってくる。

――前期末時点で5社だったBaaSの提供先も、今期末には11社まで増やす計画です。どういった企業を開拓しますか。

顧客基盤の大きさが一つのポイントになる。100万人や1000万人規模の顧客を抱えるパートナーにBaaSを提供できれば、掛け算で口座が増える。そうした先とは重点的にコミュニケーションを取っていく。住信SBIネット銀行のネオバンクや(楽天銀行がJR東日本に提供している)JREバンクといった事例のおかげで、事業者の間でもBaaSへの関心が高まっており、われわれへの問い合わせもかなり増えている。

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