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ミセス「コロンブス」MV大炎上への強烈な違和感 謝罪は迅速かつ的確なのに、なぜ公開に至った?

東洋経済オンライン / 2024年6月14日 16時50分

大森さんが声明を出し、矢面に立つ覚悟を示したことで、むしろ「周囲の人々にも責任がある」と感じる。先ほど、ユニバーサルミュージックとProject-MGAは連名で謝罪文を出したと書いたが、個人名まで書かれているわけではない。会社なので、当たり前ではあるのだが、大森さんひとりでMVを作ったわけではないのもまた、事実だろう。

動画を非公開にしたから、謝罪したから終わりではない。批判が大森さんらメンバーに集中しないためにも、これから関係者には誠実な対応が求められるだろう。

メディアも無関係ではない。MV公開直後の13日朝、各局情報番組のエンタメコーナーでは、おおむね「ミセス新PV公開」が好意的に伝えられていた。「尺の埋め草」として都合がよかったのかもしれないが、内容によっては公開しないという判断もできたはずだ。

また、MV公開を報じた音楽系メディアには、公開中止になった旨を追記するところもあれば、記事そのものを削除した媒体もあった。制作者の責任はもちろんながら、流通者にも責任がある。得意先からの提供素材だからと、安易に右から左へと流す商慣習があるのだとすれば、この際そこも、しっかり見直す必要があるのではないか。

【画像】類人猿に馬車を引かせ、ピアノを教え…実際のMVの様子とレコード会社による謝罪文(8枚)

「炎上するかも」と思った時、言い出せる組織作りを

もしかしたら重大な問題だと気づいていた人も、中にはいるのかもしれない。しかし集団心理の中で言い出しづらかったり、すでに大金が動いていたり、権限がなかったりなどの理由で、ストップをかけられなかったのだとすれば、その病は深くまで根を張っている。

そう考えれば、先ほど筆者は「クリエイター集団としての敗北」と書いたが、同時に「会社組織としての敗北」でもあったと言えるのかもしれない。

城戸 譲:ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー

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