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世界の富裕層が注目「究極のポルシェ」日本へ 一見すると昔風でも中身は超絶「4億円の911」

東洋経済オンライン / 2024年6月15日 7時30分

シンガービークルデザインの“シンガー”とは、キャサリン・ホイール(Catherine Wheel)なるイギリスのロックバンドでボーカリストを務めていた自身のキャリアと、「911のエンジン音が歌のように聴こえることから」とディキンスン氏は『Forbes』誌のインタビューで答えている。

「自分の911」へのニーズがビジネスに

「学校を卒業して自分の思いどおりに改造した911に乗っていたところ、“同じように自分のクルマを仕上げてくれないか”と、声をかけられたのをきっかけに、オーダーがくるようになりました。その台数が10台を超えたとき、“もっと多くの人が、自分と同じような911を欲しがっているのでは?”と、ビジネスへ舵を切りました」

成功の要因は、単に古いポルシェのレストアとチューニングにとどまらず、「独自の価値観を入れたこと」とディキンスン氏は分析する。

「かつて深く愛されたもの(クルマ)を今、真剣に、高い技術で、現代にも合ったように手を入れ、当時を知らない人にも受け入れてもらえるように“リイマジン”する。このアイデアが功を奏したと思います」

これこそが「なぜ昔の911にこだわるのか」という問いに対する、ディキンスン氏の答えだ。

先に触れたとおり、964型のシャーシを使い、炭素樹脂で作り直したボディは1964年発売の初期型911(901型という)からインスピレーションを得ているという。これも強いこだわり。

価格は、今回東京に持ち込まれたターボスタディが110万ドルで、DLSターボが270万ドルだという。邦貨にして、1億7000万円と4億2000万円超。それを払える人は、ドナーカーをシンガーに渡し、“レストレーション”を依頼する。

台数は戦略的に絞っていて、2024年2月に(ようやく)300台目のレストレーションが完成したと、シンガービークルデザインによるニュースが発信された。オーダーは現時点で450台に達していて、納期は3年だとか。

日本ではコーンズをパートナーに

「ドナーカーは、ご自身がすでに乗っているクルマでもいいし、私たちに探し出すことから依頼してもらってもかまいません。ドナーカーを現地に送ったり、レストア後にそれを日本へ引きあげてきたり、さらにその後のメンテナンスも行います」

そう話すのは、新たに日本でのパートナーとなったコーンズ・モータースだ。輸入代理店ではなく、あくまでもユーザーとシンガーの橋渡しをするパートナーとしてコーンズが介在する。

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