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「世界一即戦力な男」が浪人して東洋大目指した訳 6年間引きこもり、夢をかなえるゾウ作者との縁

東洋経済オンライン / 2024年6月16日 8時0分

「自分でも、『星のカービィ』を主人公にしたファンタジーものの漫画を描いていた」と語る菊池さん。このころからインプット・アウトプットを自然にやっていたことからも、すでに創作者としての片鱗が見られます。

年に40~50回、遅刻や欠席繰り返すように

アニメや漫画に触れる幼少期を過ごし、八王子市内の公立中学校に進学した菊池さん。しかし中学2年生になったころから、次第に遅刻・欠席を繰り返すようになります。

それには、親の離婚も少し影響しているようでした。

「学校の成績は変わりませんでしたし、人間関係で問題があったわけではありません。これというきっかけはないのですが、親が小学校高学年くらいで別居し始め、のちに離婚したんです。

中学に進学するタイミングで、練馬から八王子に引っ越したのですが、父親と当時高校生だった兄が朝7時くらいには通勤・通学するので、日中は家に誰もいなくなる環境になりました。

それで学校に行かなくても、誰にもバレない状態になったんです。父親も通知表を見て、僕の遅刻や欠席の回数をわかっていたと思うのですが、無理に学校に行かせようという感じではありませんでした」

それから年に40~50回くらい遅刻したものの、なんとか中学3年生に進級できた菊池さんは、進路を考え始めるようになりました。

「友達に調理科のある八王子実践高校に誘われたんです。高校には行くものだと思っていたので、進学することに対しては、疑問をあまり持ちませんでしたし、普通じゃない変わった経験ができることと、卒業と同時に調理師免許を取得できることから、この学校を受験しました。その友達には『都立高校にも受かったからそっちに行くわ』って言われて驚いたのですが、まぁ別にいいかと思いました」

調理科に興味があったことから八王子実践高校を受験して、合格した菊池さん。しかしこの高校に入ってからの彼は、学校の環境に適応できなかったそうです。その理由について、菊池さんは「チームワークが苦手だったから」だと語ります。

「毎週金曜日に、1日丸々使って調理実習をする日がありました。4~5人のチームに分かれて料理を一品完成させ、食べるという日だったのですが、集団行動も、集団に合わせるのも苦手だった自分にとってはこの1日がつらかったですね。調理科も友達に誘われたからという理由で、自分自身で興味を持てていなかったので、1学期だけ通った後に、夏休み明けに中退を決めました」

ネットでコンテンツをひたすら見る日々

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