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会社計画よりも四季報予想が強気な「トップ50社」 「独自に増額した会社」を乖離率でランキング

東洋経済オンライン / 2024年6月17日 9時30分

「四季報」での予想額が会社予想よりも大きい銘柄を抽出し、その乖離率の大きい順にランキングした

会社四季報の一番の“売り”は、何と言っても独自の業績予想だ。四季報はすべての上場企業に担当記者を配置し、取材に基づく独自分析で今・来期の2期分の業績を予想している。特に注目されるのが、四季報の「独自増額」銘柄。会社予想よりも四季報が強気な予想を立てた銘柄だ。

【ランキングを全部見る】四季報予想と会社予想の乖離額ランキング上位50社

上場会社は年間の業績予想を公表する(予測が難しいとして非開示の企業も一部ある)が、計画が未達に終わると株主や投資家から批判されかねないため、あえて堅めの予想を立てる企業も少なくない。また、計画を上回るペースで業績が推移しても、慎重を期して予想を期末まで据え置いたままの企業もある。

株式市場のサプライズ材料に

一方、四季報は会社予想を吟味し、四半期の進捗率なども考慮して、会社計画が過小とみれば、金額を増額した四季報独自の予想を行う。この「独自増額」銘柄こそが毎号の四季報の目玉。特に会社予想との乖離額が大きければ、四季報の発売直後に株式市場でサプライズ材料となり、株価が動意づくことも多い。

そこで今回は、6月17日発売の『会社四季報』2024年3集(夏号)の予想数値を用いて、「独自増額ランキング」を作成した。今期の予想営業利益に着目して、四季報予想額が会社予想よりも大きい銘柄を抽出し、その乖離率の大きい順にランキングした。

四季報夏号の制作期間は、上場会社の約6割を占める3月期決算企業が新年度の予想を初めて公表して間もないタイミング。このため、今夏号での独自増額は他の決算期の銘柄が中心になるが、それでもランキングには3月期決算企業も複数社が顔を並べている。

1位になったのは、航空券予約サイトのエアトリ。今2024年9月期の会社予想の営業利益は10億円と前期比5割以上の減益。しかし、四季報では繁忙期の夏場にレジャー客の増加で国内外とも航空券販売の伸びが見込めると判断。広告宣伝費などの大幅なコスト増を加味しても会社予想はかなり保守的とみて、四季報は会社計画の3倍の30億円の営業益を予想している。

2位はくら寿司。マグロやカニなど人気のネタを使ったフェアや、人気アニメ「名探偵コナン」とのコラボ販促などの効果もあり、月次売り上げが好調に推移。会社側は今2024年10月期の営業益をほぼ前期並みの24億円と予想していたが、四季報夏号は独自に45億円と予想。なお、くら寿司は6月10日に業績の大幅上方修正を発表し、営業益見通しを四季報予想をも上回る55億円にまで引き上げた。

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