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頭の良い子は「単純な計算問題」の解法から違った 「答えを出すだけ」と「さらに工夫する人」の違い

東洋経済オンライン / 2024年6月19日 10時0分

算数において、割り算が割り切れなかった際には、小数もしくは分数という2つの種類の数字で表すことになっています。0.5などの「.」を使って表現するのが小数であり、「分子/分母」、つまり「分母を分子で割ったときの数」というように表現するのが分数です。

この式を見てみると、「11/5」という分数は、「22/10」ですから、「2.2」という小数に直すことができます。「3/8」という分数も、「375/1000」なので、「0.375」と直せます。

2.2+0.375の計算をすると、2.575、とパッと出てくると思います。たしかに2.575は、103/40です。このように、「11/5+3/8」というちょっとした計算問題でも、2パターンの解き方があるのです。

「別解」を考える習慣が頭の良さをつくる


さて、僕は何も、「この計算を小数に変換できる人が頭が良くなる」と言いたいわけではありません。この式を見て早々に「小数に直そう!」と考える人はそれはそれで優秀なのですが、本当にすごい子は、もう1段階上を行くのです。

ずばり、「正攻法の解き方」と「分数に直す解き方」の両方を試しているのです。1つの計算問題で、2パターンの解き方を考えて実行している子は、頭が良くなりやすいのです。

「え、どっちの解き方で解いても、答えは一緒じゃないか」と思う人も多いでしょうし、実際にそうです。103/40も、2.575も、同じ数字です。

でも、彼ら彼女らは、「1つの問題に対して、複数の答え方はないか」と考える思考をしています。今回の問題よりも難しい問題が出てきたとしても、同様に「この問題、この解き方以外に、どんな解き方があるんだろう?」と考える頭の使い方をしています。

「別解を考える思考」ができる子は、数学でも、それ以外の場面でも、必ず頭が良くなるのです。

今回の数学の問題で、「103/40」と答えが出たとして、みなさんは「本当にこれが答えなのかな?」と思いませんでしたか? この答えで本当にいいのか、何かどこかで計算ミスがあるんじゃないか? と。

東大に合格するような子はそんなふうに考えて、「別の解き方はないだろうか。もし、別の解き方をして答えが同じになったら、正解だと自信が持てるな」と思い、別の解き方を探るのです。

算数の簡単な問題でも、数学の難しい問題でも、同じように「他の解き方はないか」と考えられる子のほうが、計算ミスが少なくなるだけでなく、1つの問題から得られる経験値が大きくなり、勉強の効率がいいのです。

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