東大合格者語る「解き方でわかる」伸びる子の特徴 手動かす子、じっと考える子どちらが伸びる?
東洋経済オンライン / 2024年6月21日 12時40分
難しい問題が出たときに、じっと考えるタイプと、とにかく手を動かすタイプ、どちらのほうが成績が伸びるのでしょうか。30代になってから東大受験を決意して、仕事をしながら勉強を続けて、見事東大合格を果たした『あなたの人生をダメにする勉強法 「ドラゴン桜」式最強タイパ勉強法で結果が変わる』の著者、青戸一之さんが成績を伸ばす一工夫を伝授します。
成績が伸びる子のある特徴
私は学習指導の仕事を15年以上していますが、勉強を教えていると、その子が「伸びるタイプかどうか」がわかる瞬間が色々あります。
【漫画で読む】『ドラゴン桜』生徒の水野と矢島が問題を出し合って対決!どちらが勝った?
その1つが、頭を使う問題を解いてもらっているときです。
たとえば数学の難しい問題を出したときに、じっと頭で考える子と、手を動かして式や図を書きながら考える子に分かれます。私はその様子を見て、勉強して伸びやすい子かどうかの予想がつくのです。
みなさんは、じっと考えるのと手を動かすのでは、どちらのほうが成績は伸びそうだと思いますか? 『ドラゴン桜』のマンガにその答えがわかりやすく描かれているシーンがあるので、まずはこちらをご覧ください。受験生の矢島くんと水野さんが、お互いに問題を出し合って対決する場面です。
※外部配信先では漫画を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください
いかがでしょうか。じっとしたまま考えていた矢島くんに比べて、手を動かしていた水野さんはどんどん思考が進んでいましたね。
このシーンからわかるように、何かを書きながら考える子のほうが、実力が伸びやすい傾向にあります。手を動かすことは、勉強の効率を大きく上げてくれるからです。以下でその理由を説明しましょう。
まず、「書く」という行為は脳を活性化させ、集中力や記憶力を高める効果があることがわかっています。マイクロソフト社の創始者ビル・ゲイツ氏が、会議中にタイピングではなく手書きでメモを取るのは有名な話ですね。
手書きのほうが脳が活発に働き、記憶したり新たな発想を得たりするのに効果的だからです。ピアノや手芸など、手をよく使う趣味を持っている高齢者の方が認知症になりにくいとされているのも、同じ理由です。
実際に生徒を見ていると、勉強が得意な子は、考えるときによく手を動かします。たとえば数学なら、問題の条件を図や表にして整理したり、具体的な数値を当てはめて考えてみたりします。
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