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腐らせ食材ナンバー1"もやし"冷凍保存の裏ワザ 目からウロコ「激カンタン」保存&解凍法を紹介

東洋経済オンライン / 2024年6月23日 13時0分

【材料2人分】
もやし 1袋(200グラム)
すし酢 大さじ2 
しょうゆ 大さじ1
ごま油 大さじ1

【作り方】
①耐熱ボウルにもやしを入れてラップをかけ、電子レンジ(600W)で3分加熱する。
②冷凍用保存袋に粗熱を取ったもやしを汁ごと入れ、すし酢、しょうゆ、ごま油を加える。
③空気を抜き、なるべく薄く平らに広げて冷凍する。

食べるときは、保存袋のままボウルに入れ、流水解凍します(途中で手でほぐせば10分程度でとけます)。冷凍&解凍中に調味液を吸うので、調味料は少なめでOK! 加熱してから冷凍するとカサが減るので、保管でスペースをとりません。

30年前より「安い」もやし

最後に、もやし生産者の話をさせてください。

総務省の家計調査によると、もやし1袋(200グラム)の全国平均価格は、約30年前の1993年は40.48円、2023年は33.60円。

一方で、原料種子となる中国産緑豆の価格は3倍以上に。人件費や光熱費も含め、生産コストはどんどん上がる反面、平均価格はむしろ下落傾向にあり、生産者の利益が出ない状況に陥っています。

では、どうしてここまで、もやしは安く売られているのでしょうか。

もやしの生産を手がける(株)旭物産の会長で、工業組合もやし生産者協会理事長を務める林正二さんに伺うと、1つは「生産者と小売店との隔たりに理由がある」といいます。

というのも、もやしを安く売ることは、スーパーなどの小売店が自店の安さをアピールする看板になり、もやしが安い=お店の野菜全体が安いという印象を与えやすいのです。

「小売店もわれわれの窮状は理解しているものの、競合店の多い地域では利益を求めず、安く売る。すると他店も対抗するという構図になってしまっている。適正価格で売買されないことで、生産者は卸価格を上げるのが難しく、打撃を受けています」(林さん)

さらに、もやしが工場栽培で安定して大量生産できることも影響していると、林さんは話します。

小売店にとっては、年中安定した価格・品質で取引できるもやしは、仕入れ見込みを立てやすいがゆえ、安売りの常態化につながってしまうというのです。安定的な供給ができる野菜だからこそ、「価格の優等生」だからこそ抱えるジレンマといえるのかもしれません。

もやしが食卓から消える!?

そして、非常に大きな問題が、もやし生産者の激減です。

1995年は550以上だった生産者数が、2022年では110と5分の1に(工業組合もやし生産者協会調べ)。いくら企業努力を重ねても、生産コストに価格が見合わず赤字経営となり、廃業する生産者が相次いでいるのです。

もやしはもっと値上げしてもまだ十分に安く、家計の頼りになります。もやしは冷凍術をうまく活用することで、その魅力をさらに広げられると考えます。

もやしが日本からなくなってしまわないように、私たちがもやしをこれからもおいしくいただくために、もやし生産者を取り巻く窮状にも、耳を傾けてみてほしいのです。

(構成/田中絢子)

西川 剛史:冷凍生活アドバイザー

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