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発売から1年「インプレッサ」の販売が低調なワケ 兄弟車「クロストレック」もいいクルマだが…

東洋経済オンライン / 2024年6月26日 10時0分

ボディ生産時、最初に箱型に組み上げるフルインナーフレーム構造を採用し、先進運転支援システム(ADAS)にはステレオカメラの「アイサイト」の最新版を採用。特に単眼カメラを追加し“3眼化”しているのが技術的なトピックだ。

デザインでは「BOLDER」という新コンセプトが用いられた。従来よりも、より塊感を強くしたデザインと言える。名称的に2台は別車種の扱いとなっているけれど、従来と同じように兄弟車という成り立ちは変わらない。

販売台数は先代の半分!?

では、この2台、発売1年の販売成績はどうだったのか。

先の自販連によると、2023年暦年(1月~12月)の数字は3万4371台で、前年比149.2%。2023年度(2023年4月~2024年3月)の成績は3万4379台で、前年比129.6%だった。

インプレッサが前年比プラスになるのは2017年以来で、それだけを見ればうれしい結果ではあるが、新車効果で前年比プラスになるのは当然とも言える。

よくよく見てみれば、価格発表時に掲げた月販目標の1年分(2台合わせて5万400台)には届いていない。ちなみに先代の5代目インプレッサは、2016年10月に発売開始になり、翌2017年は7万3171台と、現行モデルの2倍も売れていた。

そうした数字を知ってしまうと、現行モデルの成績は、“少々厳しい”というのが正直なところだ。

とはいえ、筆者は現行インプレッサとクロストレックのデキが悪いとは思わない。スバルは、この2台のほか、「WRX」「レヴォーグ」「フォレスター」「レガシィ」といった主力モデルを、基本的に同じプラットフォームを使って作り分けている。

パワートレインも、縦置きの水平対向エンジンにCVTという組み合わせが基本だ。ハードウェアの数を少なくして、コスパよく複数のモデルを用意しているといえる。

そうしたクルマの作り方のため、1つのハードウェアを改良すると、次のモデルにも改良版のハードウェアが引き継がれる。すべてのモデルに連続性があり、メカニズムは確実に磨き上げられることになる。

しかも、毎年のように熱心に改良を続けるため、どこかのスポーツカーメーカーではないけれど「最新のスバルは最高のスバル」というようなクルマとなっているのだ。

そういう意味で現在、販売されているスバル車の中で最新のモデルとなる、インプレッサとクロストレックの兄弟は、もっとも熟成され、もっとも進んだスバル車と言えるのだ。実際に乗ってみると、デキのいいクルマであることがわかる。

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