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新型フリード「ただの正統派」ではない形の狙い 派手さはなくても感じるホンダのメッセージ

東洋経済オンライン / 2024年6月29日 7時0分

最初にも書いたように、先代はモデル末期まで人気車種だったから、ここまで変えるには勇気が必要だったはずだが、「パワートレインの一新を見た目でもアピールしたい」という思いから思い切ったとのことだった。

ステップワゴン同様、「AIR(エアー)」というサブネームを与えたことからも、心機一転という思いが伝わってくる。

SNSの書き込みなどを見ると、日本のカーユーザーはこうしたシンプルでクリーンなデザインを「物足りない」「安っぽい」と感じる人が多いようだ。現行型の途中で加わった「CROSSTAR(クロスター)」は、それに対する回答に思えた。すっきりしたエアーに対して、こちらはクロスオーバーテイストの演出が先代よりも明確になっていたからだ。

新型クロスターでは、バンパーの一部をブラックアウトしたうえに、シルバーのアクセントを効果的に取り込む。

フェンダーアーチを追加したことも先代クロスターとの違いで、全幅は25mm広がって、フリード初の3ナンバーになった。ちなみに全長は、パワーユニット一新のために45mm伸びて4310mmになった。全高は1755mmで、2740mmのホイールベースはそのままだ。

興味深いのは、タイヤサイズが先代と同じで、クロスターも特別なサイズを選んではいないこと。エンジニアによれば、スタッドレスタイヤ用のホイールをそのまま使えるようにして、ユーザーの負担を軽くすることを考えた結果だという。

それでもクロスターの足元が貧弱に見えないのは、アウトドアツールのゴツゴツ感をうまく取り入れたアルミホイールのおかげだろう。クリーンなデザインが好みの筆者も、このホイールには感心してしまった。

ボディカラーは、エアーではステップワゴンとも共通の「フィヨルドミスト・パール」が、クロスターでは新色の「デザートベージュ・パール」が、それぞれ専用色として用意される。

良い意味で生活感あるインテリア

インテリアデザインも、水平基調でノイズレスという、最近のホンダのトレンドに合わせたものだ。

先代は、メーターをステアリングの上から見るタイプにして奥に置いたり、センターディスプレイの周囲を盛り上げたりしており、やや煩雑な印象があったので、新型のデザインには多くの人が好感を抱くのではないだろうか。

メーターやセンターディスプレイの表示はフィットやヴェゼルに似ていて、ブランドとしての統一性を感じるし、インパネ奥のラインが水平で出っ張りもなく、そのラインがドアトリム上端に連続しているから、車両感覚も掴みやすい。

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