1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「"自己犠牲"多いアイドルを10年」引退後の本音 彩瀬千聖「これから自分のために生きる」の真意

東洋経済オンライン / 2024年6月30日 9時0分

曰く、本当の意味でファンに夢や希望を与え喜ばせるためにステージに立つには、その分の努力が必要になるという。

ファンに夢や希望を与えられる存在になるということ

たとえば、歌やダンスのレッスンに時間を割いたりする。そのためには、皆が遊んでいる時間を犠牲にしてそういった努力をしなければならない。

ライブでのパフォーマンスやファンとの交流といったアイドルそのものの活動以外の時間も、アイドルであるために、どれだけ時間を割いているのか。

それが自己犠牲を払った上で「ファンに夢や希望を与えられるアイドルになる」ということだ。

「それは当然だろう」とお思いの読者もいるかもしれないが、この努力が並大抵のものでないからこそ、彩瀬千聖は10年という長きにわたりライブアイドルを続けてこられたのだと改めて強調しておきたい。

加えて、それらがファンにしっかりと伝わっていたからこそ、支持されるアイドルでいられたわけだ。

当然であるが、人気のないアイドルは続けたくても続けられない世界。もちろん、採算を考えずに続けることはできるが、そこに需要はない。

であれば、それはもう対外的には「アイドル」とは呼べないだろう。

そんな自己犠牲を払った上で続けてきたアイドルを辞める決意をしたのには何かきっかけがあったのだろうか。

「ちょうど10年っていう節目があって、なんか次のステップに進みたいなと、次の第二の人生を歩みたいなって思ったんです。それこそ私自身、アイドルをやり切ったという感覚もあったので、相談して急遽引退が決まりました」

マネジメントを務める事務所代表の冠野氏も突然のことで驚いたという。

「それまで何の素振りもなく、普通に別のミーティングの終わりに急に引退しようと思うって相談されました。そこからは、『じゃあ、2024年3月に引退ライブをしよう』と決めて、2023年の7月に引退発表したんです。ファンの皆さんにもできるだけきちんと会って感謝を伝えられる期間を設けたかったので」

引退発表から引退ライブまでの半年あまりの猶予も、これまでのライブアイドル界では珍しく、好評を得た要因のひとつだろう。

アイドルとしての美学

数多くのアイドルがいる中で、いったいどれだけの人が「やり切った! 悔いはない」と言って引退できるだろうか。

Xを開けば日々、解雇や契約解除を伝える「大事なお知らせ」が溢れるライブアイドル界。3年以内に辞めていくアイドルがほとんどだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください