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「心の病かも」精神科を受診するべき5つの兆候 家族は「患者からのシグナル」を見逃さないで

東洋経済オンライン / 2024年7月1日 17時0分

家族が「患者からのシグナル」に気づくことも大切だという(写真:kapinon/PIXTA)

日々、多くのストレスにさらされる現代社会では、「心の病」はけっして特別な病気ではないと、精神科医の広岡清伸氏は指摘します。それでは、誰もがかかる可能性のある「心の病」を早期に発見し、有効な治療を受けるためには、どうすればいいのでしょうか。これまで1万人を診察してきた経験をもとに、精神科への受診を検討する基準と、患者が送っている「心の病」のシグナルについて、広岡氏が解説します。

*本稿は広岡氏の著書『心の病になった人とその家族が最初に読む本』から一部を抜粋・編集してお届けします。

家族が「心の病」になったら、まず何をすればいいか

家族の誰かが心の病になったときに、気がかりなのが、心の病の患者となった当人とどのように接すればよいか、ということでしょう。

アプローチの仕方は「家族間の関係性」「悩みの原因」「病状の重さ」「病気の認識の有無」によって異なってきますが、共通する大切なことがあります。

もしも、家族の誰かが、近頃、様子がかなり変だと思ったら、精神科への受診を慎重に勧めてほしいのです。精神科の専門医に相談すると、きっと苦悩をやわらげられることを丁寧に伝えてください。

まず、家族は心が病んでいる人の味方になって、そばに寄り添うことが重要です。

次に、家族は心が病んでいる人に「あなたが苦悩していることに気づいている」「家族として心配している」「力になりたいと思っている」ということを、伝えることが大切です。

大半の患者さんは、何か原因があって苦しんでいます。近所からの脅威に対して怯えていたり、学校でいじめを受けて苦しんでいたり、仕事で失敗したことで叱責を受けていたりします。恋人との破綻で悩んでいることもあります。家族は、何が原因で苦しんでいるのか理解しようとすることが大切です。

そこで、「悩みを聞かせてもらえないか」「協力できることはないか」と話しかけます。ただし、根掘り葉掘り聞きだすのは良くありません。

家族ができる範囲で、患者さんの症状を理解するように努めます。なお、家族には話したくないけど、信頼できる他人にだったら話せる方も多いので、その場合は家族以外の誰かに協力を仰いでもいいでしょう。

ここで留意してほしいことがあります。

・家族の温かな心と患者さんの病んだ心が触れ合うことで良い方向に向かいます。

・大切な家族であることを伝えます。仲間であることを伝えます。心の病の患者さんの味方であることを言葉で伝えます。心の病の患者さんを守り、支えます。

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