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ChatGPTよりも安全を掲げる"憲法AI"の可能性 AIをトレーニングし安全・無害・誠実な出力を行う

東洋経済オンライン / 2024年7月1日 11時30分

Claudeの最初のリリースは2023年3月だったが、それ以来、スピード感を保ちながらバージョンアップが重ねられており、最近ではOpenAIのChatGPTのライバルのなかでも有力株と評価されるようになってきている。今回のClaude 3.5 Sonnetは、前バージョンのClaude 3.0がリリースされてから、わずか3ヵ月のインターバルで登場している。

バージョンナンバーの後ろに記されるSonnetという名称は、Claudeファミリーのなかでは中間的なレベルのモデルであることを示す。

このレベルは、文章作成など日常的なAIタスクのほとんどに対応する標準的な機能を備えている。ほかには、エントリー向けで、軽量かつ高速なHaikuと、複雑な数学的処理やプログラムコーディングに強いハイエンド・エンタープライズ向けのOpusが存在する。今回のリリースではまずSonnetだけが公開されており、エントリー向け、ハイエンド・エンタープライズ向けは遅れて登場する予定となっている。

以前のバージョンに比べて、Claude 3.5 Sonnetはニュアンスやユーモア、複雑な指示を理解する能力が著しく向上し、自然で共感できる表現で、高品質なコンテンツを出力できるようになった。

リリースに伴い公開された資料によれば、推論やコーディングといった生成AIにおける主要な比較カテゴリーのいくつかで、GPT-4oやGoogleのGemini 1.5 Pro、MetaのLlamaを上回るスコアを記録している。ただ、その差は数パーセント程度であるため、実際の使用においては、ユーザーがはっきり違いを感じるほどではないだろう。

認知科学者でAI分野の実績を持つゲイリー・マーカス氏は、X(旧Twitter)への投稿で、ここ最近は生成AIの計算能力の向上が鈍化していると指摘し、「この分野は昨年、GPT-4を打ち負かすために500億ドル以上が費やされたが、これまでのところでは、指数関数的な成長が続くというよりは、収束に向かっている」と述べている。

インタラクティブなコンテンツ生成機能

Claude 3.5 Sonnetには、Artifactsと呼ばれる新機能が追加された。これはユーザーがAIとのチャットを通じて文書の記述やフローチャートを生成したり、ビジネス用文書を作成したり、プログラムコードを書かせるといった使い方ができるものだ。

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