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有吉も苦言「芸能人の盗撮」やめない週刊誌の切実 福山雅治や賀来賢人らも怒りの声をあげたが…

東洋経済オンライン / 2024年7月5日 20時0分

かつて有名人のゴシップを狙っていたパパラッチの知人カメラマンが数人いましたが、いずれも現在は別のものを撮っていますし、仕事としての需要は減っているのでしょう。

もともと芸能人のプライベートを扱う記事のほとんどにジャーナリズムはありませんでした。さらに言えば、それを手がけている編集者や記者に大義はなく、「現在残っているのは苦しい台所事情だけ」というムードが漂っています。

ただそれでもいまだに週刊誌編集部の中には、「家族や友人などもタレントの商品価値の一部」「だから目隠しさえすれば掲載してもいいだろう」「私的な空間ではなく誰もが目にふれる公の場で撮っているからOK」などと都合良く解釈する編集者や記者がいるのも事実。

彼らは「盗撮ではない」と主張するでしょうが、「撮られた子どもや家族にどんな影響を与え、どんなリスクを背負わせることになるのか」などをもっと考えるべき時代に入ったのではないでしょうか。

もう1つ盗撮をめぐる背景としてあげておかなければいけないのは芸能事務所のスタンス。

芸能事務所とメディアは持ちつ持たれつの関係性であり、さらに芸能人の中にはプライベートを見せて稼いでいる人もいます。そのため「事務所全体で怒りをあらわにする」というケースはほとんどなく、「タレント本人が怒る」という個別対応が続いてきました。

しかし、今回の有吉さんも3年前の福山さんや賀来さんも、精神的な負担が大きかったことは想像に難くありません。

ネット上にはしばしば「怒るくらいなら法的措置を取ればいい」という声も見かけますが、その心身にかかる労力の大きさを考えると、あまりに気の毒であり、肖像権やパブリシティー権などのさらなる法整備化も簡単ではないでしょう。

週刊誌よりも怖い「一般人の盗撮」

ここまで主に週刊誌による盗撮を書いてきましたが、似たようなことをしているYouTuberなどのネット配信者もいますし、あるいはSNSの個人投稿なども同様に注意が必要。

約4年前に田村淳さんが一般人による家族への盗撮やSNSへの投稿に苦言を呈したことが話題を集めました。誰もがカメラ機能のあるスマホを持つ時代だけに、すでに稼ぐ術にはなりづらく明らかに縮小している週刊誌報道よりも本当に怖いのはこちらなのかもしれません。

事実、ある俳優にインタビューした際、「週刊誌の記者は何となくわかるし避けやすいけど、一般人の盗撮はわからないし、事前の連絡がないまま容赦なくアップするから怖い」と言っていました。

「いつ誰から盗撮され、直後にアップされるかもしれない」というストレスとリスクは相当なものがあり、ときには「それがきっかけであらぬ疑いをかけられて人生を狂わされてしまう」という危険性もあり得るでしょう。

われわれとしては、週刊誌の記事にしても、ネット上の投稿にしても、盗撮にかかわるものを「見ない」「買わない」「関心を持たない」ことが重要ではないでしょうか。

木村 隆志:コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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