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モスが「牛一頭買い」でバーガーを作る納得の理由 真鯛や黒毛和牛をテーマにヒット商品を連発

東洋経済オンライン / 2024年7月7日 8時0分

モスフードサービスの商品本部長・安藤芳徳氏も手応えを感じているようだ。「以前はターゲットばかりを意識していたが、原材料を発想の起点とした商品開発にも可能性がある。プロダクトアウトと(顧客の要望に合わせた)マーケットインの割合を7対3ぐらいにしていくことが理想だと思っている」。

第3のヒットバーガーの食材は?

実は、モスバーガーはもともとプロダクトアウトが強みだった。ただ、フランチャイズの店舗が9割以上で、直接顧客の声を聞くことは難しかった。そこで2019年に、より顧客が求める商品を開発するため、商品開発とマーケティングの部署を統合し、マーケティング本部を創設した経緯がある。

当時の課題だった「誰をターゲットに何を売るか」という意識が社員に浸透したため、今回再び、組織改編でプロダクトアウトを強化することになったわけだ。モスバーガーにとっては方針転換というより、仕入れの状況に合わせた開発方針の「調整」が正しいかもしれない。

前述のように、食材を起点としてもヒットするかは別の問題だ。具体的な商品が決まらなければ、マーケティング戦略も決まらず、オペレーションも構築できないという難しさがある。それだけに、真鯛や黒毛和牛のような、消費者に広くアピールできる商品を開発していくことが求められる。

定番のモスバーガーやてりやきバーガーなど、多くのロングセラー商品を生み出してきたモスバーガー。食材先行の商品戦略でも強みを発揮できるか。その開発力が試されている。

金子 弘樹:東洋経済 記者

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