「子どもから信頼される親」がしている話の聞き方 能動的な聞き方ならば子どもは心を開きやすい
東洋経済オンライン / 2024年7月11日 16時0分
子どもが思春期にさしかかると、親と子のコミュニケーションでのすれ違いが顕著になることがあります。それどころか、うまくいくほうが不思議に思えるほど、子どもをめぐる不安の種は尽きないように思えることすらあります。そんな悩みを解決に導く助けになるのが、「親業」の考え方です。
本稿では、親と子がお互いを理解しあい、心地よい関係を築くための会話のヒントを、『「親業」のはじめかた―思春期の子と心が通じあう対話の技術』より一部抜粋・編集して紹介します。
見えているようで見えていない「親の目」
親業の第一歩は、子どもの「行動」を客観的に観察することから始まります。この場合の「行動」とは、「目で見える、耳で聞こえる」ことのすべてです。簡単なようですが、実はこの段階でつまずいてしまっている親が多いものです。
例えば「うちの子はなまけ者だ」と口にするお母さんはたくさんいます。そういうお母さんは、何かにつけて「また、あの子はなまけている」と感じてしまいます。
しかしその時、ひと呼吸おいて、自分が実際に何を見ているのか、何を聞いているのかを確認してみましょう。見えるのは、ただ子どもがソファに座ってテレビを観ている姿であり、部屋で寝転がって音楽を聴いている姿です。
「なまけている」と感じるのは、あくまでもお母さんの主観です。ひょっとしたら、その子はお母さんが買い物に行っている間に宿題をすませてしまったのかもしれません。この番組が終わったら部屋の掃除をしようと思っているところかもしれません。
それなのに「またゴロゴロしてテレビばかり見て!」「早く掃除してしまいなさい」などと叱られたら、ムッとして反抗的な態度をとりたくなるのではないでしょうか。そういう出来事が重なって、お母さんのなかに「この子はなまけ者だ、反抗的だ」という固定観念が生まれたのかもしれません。
多くの親は、いつも子どもの行動を見ているつもりでいながら、実際にはきちんと見ていないことも多いようです。子どものイヤな面、困った面ばかりに注目し、いいところは見過ごしている可能性がありそうです。
子どもの性格や習性を決めつけていない?
お母さん方の話を聞いていると、客観的に観察することもなしに子どもの性格や習性を決めつけている場合が多いように思えるのです。しかし、子どもは親の考えが及ぶ範囲内だけで生きているわけではありません。親には想像もつかないことを考えていることもあります。
この記事に関連するニュース
-
「発表が嫌」「友達が少ない」内向的な子にNGな言葉 「内向的な子」の自信を失わせるときもある
東洋経済オンライン / 2024年7月13日 19時0分
-
『海のはじまり』第2話 目黒蓮“夏”には言えない有村架純“弥生”の過去……流した涙の意味とは?
オールアバウト / 2024年7月10日 12時20分
-
親がわかっていない子どもが「心を閉ざす」言葉 よかれと思って言ったことが子を傷つける
東洋経済オンライン / 2024年7月5日 16時0分
-
人間関係が悪い会社で身を守るサバイバル術 離職率が低い会社は「不満」を言いやすい環境
東洋経済オンライン / 2024年6月25日 16時0分
-
子どもの短所を直そうと必死な親がズレている訳 「生まれつきの資質」の存在を見誤っている
東洋経済オンライン / 2024年6月25日 12時0分
ランキング
-
1旅客機用の燃料不足で緊急対策 輸送船を増強、運転手確保へ
共同通信 / 2024年7月16日 23時42分
-
2CoCo壱「わずか3年で3回目の値上げ」は吉と出るか 過去の値上げでは「客離れ」は見られないが…
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 17時30分
-
3「日本でしか手に入らない」カレーパン、なぜ外国人観光客に人気? チーズ入りカレーパンに「私の心臓は高鳴った」【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月15日 22時0分
-
4中国は不動産バブル崩壊で「未完成ビル」と「売れ残り住宅」の山→政府当局が打ち出した“支援策”の裏にひそむ「重大な懸念点」【現地駐在員が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月15日 8時15分
-
5iPhoneの「ホームボタン」が消えていく深い意味 「心の支え」だった人はどうすればいいのか?
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 13時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください