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「いい人」のはずが「都合のいい人」になっている訳 「よかれと思って」が他人には迷惑になることも

東洋経済オンライン / 2024年7月12日 18時0分

じつは「いい人」の正体は、他人から見て「都合のいい人」である場合があります(写真:ペイレスイメージズ1(モデル)/PIXTA)

「早く、早く」「負けるな、負けるな」──。

時間に追われ、人に急かされて、いつも頑張ってしまっている自分。しんどいのに、人を蹴落としてでも「私が、私が」と前に出ていかなければ、まわりから取り残されそうでこわい。ぎすぎすした世の中に、生きづらさを感じている人が増えています。

「思い切って、ゆずってみるとうまくいきますよ」と言うのは、禅僧の枡野俊明氏です。人を蹴落とすのではなく、人にゆずることで人生は好転する──。いったいどういうことか、氏の新刊『迷ったら、ゆずってみるとうまくいく』をもとに3回にわたり解説します。

自分ができるのだから相手もできるはず

「なんで、こんなこともできないんだ!」

「そんなこともわからないの?」

「なぜ、そうなっちゃうんだ!?」

今どき、そんな言葉で部下を罵倒する上司は、パワハラで即アウトです。

しかし、「えっ、これにそんなに時間がかかるの?」、「こういうことじゃないんだよなぁ」などと、パワハラ・グレーゾーンの言葉で部下に注意をうながす上司は多いのではないでしょうか。

そのような上司は、「自分ができるんだから相手もできるはず」と思う人です。だから部下ができないことにイライラして、ストレスを感じてしまうのです。

そもそも、自分ができることは他人も同じようにできると思うところに、大きな落とし穴があります。部下が仕事ができないのは、誰のせいでしょうか?

それは部下のせいだけではありません。上司のマネジメント能力のなさが、大きな原因かもしれません。

相手の表面的なところしか見ていない

人の能力は十人十色であり、それぞれに得手不得手があります。それを認識して業務を振り分け、チーム力をアップさせるのが上司の本来の仕事です。

部下が得意とする分野では、その能力を伸ばし、不得手な分野ではしっかりアドバイスやフォローをしてステップアップさせるのがポイントです。それがひいては企業の成長につながります。

そのコントロールができるのがよい上司です。

「自分ができるんだから相手もできるはず」と思う上司は、部下の表面的なことしか見ていないのでしょう。

「こんなこともできないのか!」と言われたら、部下はどう感じるか──。頭に浮かんだ言葉をそのまま口にするのではなく、相手の立場になって、相手に心を寄せて、その言葉がどう受けとめられるかを考えてみましょう。

できないときは素直に教えを乞う

一方、部下の立場からすれば、自分のスキル不足でチームの足を引っぱってしまうのはつらいですね。そのうえ、上司からきつく叱咤されれば、いたたまれない気持ちにもなるでしょう。

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