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「年500本パフェ食べる」北欧から来た彼女の情熱 フィンランド大使館商務部のラウラさんに聞く

東洋経済オンライン / 2024年7月12日 11時0分

パフェの情報収集はインスタグラム、グーグルマップ、グーグルアラート。パフェ仲間や作り手からの情報収集も欠かせない。毎日のようにパフェを食べ、写真は日本語と英語の文章を添えてインスタグラムにアップ。全国各地に“遠征”もする。取材依頼やパフェの監修依頼も増えてきた。

「パフェは作り手が目の前で作ってくれる“一点物”」とラウラさん。先に紹介した大晦日のパフェのように、パフェは食材や造形によってイベント性や季節感をもたせやすく、限定商品が多い。

だから1日に複数本食べることもあるそうだ。

そんなラウラさんとパフェとの出合いは2010年のこと。当時ヘルシンキ大学在学中で、早稲田大学政治経済学部に交換留学生として来日していた。

お金がなく毎日同じような食事をしていたため、アルバイト先の先輩が「日本らしい、おいしいものを食べさせたい」と連れていってくれたのが、東京・日本橋の千疋屋総本店だった。

「パフェを見て『アイスってデザインできるのね!』と感動しました。もともと建築家になりたかったくらい、美しい建物やデザインが好き。千疋屋のパフェは彩り豊かで見た目が素晴らしく、どのフルーツも主役級の味なのに、それぞれが引き立て合い、バランスがとれている。味も見た目も素晴らしいと思いました」

北大の院に進学、週に何本もパフェを食べるように

その後、ラウラさんはヘルシンキ大学を卒業して、北海道大学大学院法学研究科に進学。日本語で修士論文を執筆する日々を送るうち、気分転換のために週に何本もパフェを食べるようになった。

「ちょうど、お酒を飲んだ後の締めに食べる『シメパフェ』が普及して『札幌パフェ推進委員会』ができたころ。リーズナブルな価格帯の魅力的なパフェが増えたんです」

大学院修了後は楽天に就職し、仕事帰りにパフェを食べるように。芸術性の高いパフェを提供する『パティスリィ・アサコ・イワヤナギ』(東京・等々力)、『アトリエコータ』(東京・神楽坂)でますますパフェにほれ込んだ。パフェ評論家・斧屋氏主宰のコミュニティ「パフェ大学」で、パフェ好きの人たちともつながった。

フィンランド大使館商務部に転職したのは2018年のことだ。事あるごとに「いつかフィンランドと日本の両方を知る自分にしかできない、デザインに関わる仕事をしたい」と話していたら、フィンランド大使館商務部のスタッフから声がかかった。

「『こんな素晴らしいことってある!?』と思いました。夢がかなったんです。だから仕事に対するモチベーションは常に高いです」

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