1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

相続した親の家「価値を高めてから」売る方法 「建物の価値はゼロ」と決めつけていませんか?

東洋経済オンライン / 2024年7月13日 17時0分

「実家の建物の価値はゼロ」と諦めてはいけません。中古物件に抱く買い主の不安を取り除いてあげれば、高い値段で売れる可能性は高まります(写真:freeangle/PIXTA)

相続した親の家。予備知識なしで維持や売却に挑むと、相当な苦労や失敗をするかもしれません。また、税金や家の売却金額で損をするリスクも高まります。

『親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!』では、親の家の維持・売却に役立つ情報が掲載されています。

同書から一部を抜粋し、3回にわたってお届けします。

「建物の価値はゼロ」と決めつけるのは早い

木造の建物は「雨漏り」と「シロアリ被害」がなければ、70~80年はもちます。そして、中古物件を求めている人も確実にいます。

【表で見る】親の家の「価値が高いこと」を証明する方法。実践すれば高い値段で売れる可能性は高まります

とはいえ、不動産業界は「中古の建物=価値がない」と決めつける傾向が強いのも事実です。また、建物の評価額は築年数とともに下がっていきます。築40年の私の実家は、固定資産税通知書による建物の評価額はたったの66万円でした。

それだけに、買う側にとっては「中古物件=価値はない」という先入観が強く働いています。さらに中古物件は、目には見えない問題箇所も多く、不安要素は尽きないため、価格が高いと躊躇してしまう側面もあります。

だからといって、「実家の建物の価値はゼロ」と諦めてはいけません。中古物件に抱く買い主の不安を取り除いてあげれば、高い値段で売れる可能性は高まります。

私の実家は、私の維持の仕方に難があったため、とても住めた状態ではありませんでしたが、空き家になった当初は、母が玄関先やトイレのリフォームをしていたこともあり、とてもきれいな状態でした。しっかりと維持していれば、そこで暮らしたいと考える人もいたのではないかと、今は思います。

親の実家をチェックし「建物はしっかりしている」と判断するのであれば、建物に価値を求めても良いかと思います。せっかく親が大切にしてきた家なのですから。

建物の価値が高いことを証明する

ただし、写真を撮って「きれいです!」とアピールするだけでは、買い主の不安を取り除くことはできません。建物は表面上はきれいに見えても、中身は、シロアリに食われていたりするケースも多いからです。

では、買い手の不安を払拭するには、どうしたらいいのでしょうか。建物の価値が高いことを証明すればいいのです。具体的には「インスペクション」「瑕疵保険」「住宅履歴情報」を実践します。

①インスペクション

住宅に精通した専門家であるインスペクター(検査士=主に建築士)による建物の健康診断のこと。第三者の目によって、建物の欠陥の有無、劣化状態、リフォームの必要性などをチェックします。欧米では常識になっているサービスで、日本でも徐々に浸透してきています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください