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「NFTとデジタルアート」新たなアート界への招待 アート初心者にこそ知ってほしい不思議な魅力

東洋経済オンライン / 2024年7月14日 9時0分

NY在住のシュランパーは、テクノロジーを使って次元の垣根を越えるアーティストです。

そんな彼による画期的なNFTプロジェクトが、「食べられるNFT」。手のひらサイズのテレビ型パッケージに入ったグミは食べるのが勿体ないかわいさですが、食べてもずっとブロックチェーンに残る、つまり「消費されつつ永続性がある」というブロックチェーンならではのアートです。

ARバージョンがついてくるため、電子上の世界と実世界を視覚的につなぐ役割も果たします。グミを食べた後もNFT部分を保持していると、たまにオリジナルのプリント作品がもらえるなどのサプライズも用意されていて、シュランパー自身も「アーティストとコレクターがコミュニケーションをはかれることが楽しい」とサポーターとの今までにない関係性を楽しんでいます。

同じくNY在住の、日本を代表するインターネット作家ユニットexonemoも「メタバース・ペットショップ」プロジェクトでユニークなNFT作品を提供しています。

檻の中のモニターに映るカラフルなパターンのワンちゃんたちは、10分以内に買い手がつかないと永遠に消えてしまいます。それに気づいて慌てて購入すると、救助されたデジタルワンちゃんがほかの購入されたデジタルワンちゃんたちと元気に走り回ったり遊んだりしているのを専用サイトで見ることができます。

このどこがNFT作品なのかというと、せっかく救ったデジタルワンちゃんの命をNFTとして永久化するオプションがあるからなのですが、そのためにはデジタルワンちゃんをスキンのパターンに還元しなくてはならない、つまり、なんと皮をはいだ状態でしかNFTにできない仕組みになっているのです。

「本来ペットショップでは、人間の都合で売れなかった動物たちが処分されている。これが電子上だったら違う気持ちになるのか」という疑問を私たちに問いかけるコンセプチュアルな作品です。

参加型アート事業に進化するものも

また、京都在住の現代アーティストたかくらかずきは、jpeg等の拡張子を450体の八百万の神として表現し、私たちが日々生きているデジタルな世の中と日本由来の仏教などの東洋思想をユニークに結び付けた「ハイパー神社」プロジェクトを打ち出しています。

神NFTのホルダー(購入などでNFTを保有した人物)がそれぞれ、お互いの神をメタバース上で「参拝」する形で応援します。

6月にはホルダーだけが入れる2Dメタバース「ハイパー神社(祭)」がリリース、最終的にはアートの聖地・直島に新設される神社に実際に祭られるという、プロジェクトが何段階にも進化する壮大な参加型アート事業です。

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