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相続した親の家「更地にして売る」が悪手な理由 売却の費用やリフォームの必要性も解説!

東洋経済オンライン / 2024年7月16日 19時0分

更地にして売りに出すと、買う側は「住みたい家のイメージ」が浮かびやすい面はあります。しかし、デメリットも多いのです(写真:genzoh/PIXTA)

相続した親の家。予備知識なしで維持や売却に挑むと、相当な苦労や失敗をするかもしれません。また、税金や家の売却金額で損をするリスクも高まります。

『親の家を売る。──維持から売却まで、この1冊で大丈夫!』では、親の家の維持・売却に役立つ情報が掲載されています。

同書から一部を抜粋し、3回にわたってお届けします。

親の家を更地にしたが…

私の親の家の外観は、「昭和に建てた」と誰もが思う状態でした。木造の建物は「雨漏り」や「シロアリ被害」がなければ、70~80年はもちますが、見た目が古いと、「更地にしたほうが……」と思いがちです。

【表で見る】親の家の売却で発生する費用。大きく分けて5つ!

私の実家の隣の家の幼なじみは、私よりも2年前に家を売りに出しました。その際、選択したのは「更地にして売る」でした。しかしながら2年間、売れないまま、ただ時だけが経過しました。この場合、大きなデメリットが発生します。不動産の「固定資産税」と「都市計画税」の「住宅用地の特例」が受けられなくなってしまうのです。

また、周辺エリアの売り出し状況によっても、更地にすると不利になることがあります。別の友人は、茨城県取手市の親の家を売却したのですが、不動産仲介業者から「家はきれいに維持されているので更地にしないほうがいい」と言われました。

当時、周囲には「更地状態の土地」が複数売りに出されており、供給過多で、さらに駅に近いエリアは新興住宅地になっていたため、中古物件を求める層にターゲットをしぼるべきだとアドバイスされたのです。友人の実家は、すぐに別の不動産仲介業者が購入しリフォームして売りに出されたそうです。一方、更地状態の土地はその後長く売れなかったとのことです。

更地にするデメリットまとめ

親の家を更地にして売りに出すと、買う側は「住みたい家のイメージ」が浮かびやすい面はあります。しかし、デメリットも多いのです。

デメリット 1
固定資産税などの税金が高くなる

家屋付きの土地だと、 200㎡までの小規模住宅用地であれば、固定資産税が6分の1、都市計画税が3分の1に減額されます。更地になると、この特例が受けられません。

デメリット 2
中古物件を求める層を手放すことに

新築ではなく、中古物件を求めている層は確実にいます。特に、周囲に更地の土地の売り出しがある場合は、あえて更地にしないほうが売れる可能性もあるのです。

デメリット 3
高額な解体費用がかかる

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