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相続した親の家「更地にして売る」が悪手な理由 売却の費用やリフォームの必要性も解説!

東洋経済オンライン / 2024年7月16日 19時0分

木造の建物を解体し、整地をするまでの費用は、2階建て4LDK、30坪程度であれば、建坪1坪あたり3〜4万円で、総額90〜120万円程度かかります。

親の家の売却、発生する費用は?

不動産を購入する際は、物件価格の1割程度の諸費用がかかることは、よく知られています。では、売却となると、どのくらいの費用が発生するのでしょうか。

まず大きくかかるのは、不動産仲介業者に支払う「仲介手数料」です。計算式は以下のとおりです。

私の場合は、650万円で売ったので、28万500円でした。

隣地との「確定測量」の費用もかかります。不動産仲介業者経由で測量士に依頼して、私の場合で、42万円かかりました。

また、親の家を売却するには、親から子供に登記の変更をする必要があります。この登記費用の計算式は「不動産の課税価額 × 1000分の4」となります。

私の場合、課税価額は713万1000円だったので、2万8500円でした。登記を司法書士に依頼すると、土地と建物のみで5万円程度かかります。ちなみに、山林や田などが計24か所あった妻の父から義母への登記変更は、司法書士に頼み、相続税申告も含めて14万円かかりました。

また、意外にかかるのが「部屋を空っぽにする費用」です。基本的には一般廃棄物処理業者に依頼しますが、その値段はピンキリです。私は知人の骨董品屋さんに協力してもらい、35万円に抑えることができました。

そして、譲渡所得税です。私の場合で、約82万円です。さらに所得が増したことで、住民税や健康保険料もアップします。

いかがでしょうか? けっこうかかりますよね。こうした費用も念頭におきながら、親の家を売っていくことが大切になります。

内覧にそなえて、屋内・屋外をきれいにする

空き家になった親の家をきれいに保つには、屋内・屋外の維持管理をしっかり行うことがポイントになります。

そのことを守っていれば、親の家を売る段階になっても、屋内は、湿気もニオイもある程度抑えることができます。屋外についても、雑草がボーボーの状態ではなく、人が住んでいるような状態を保てているでしょう。とはいえ、家を売る際は、これで満足していてはダメです。

内覧希望者に「買いたい!」と思ってもらえるように、親の家をできる限り磨き上げましょう。

内覧に来た見込み客は、部屋の中を、将来の生活をイメージしながら見学します。荷物や家具などが残っていると、自分たちが暮らしている様子を思い描くことが難しくなります。そこでまずは、家を空っぽにします。そのうえで、隅々まできれいにしていきます。

水まわりは清潔感を出すようにする

私の友人は、マンションの売却時、仲介業者の担当者から「自分が住みたいと思える状態を目指しましょう」と言われました。もともと掃除が好きな友人は、1週間かけてピカピカの状態にしました。特に水まわり(キッチン、風呂、トイレなど)は、清潔感を出すように磨き上げたそうです。内覧に来た見込み客は即決しました。

一戸建ての場合は、庭にも注意が必要です。普段から雑草取りをしていたとしても、それでも完璧ではないと思います。業者などを使って、一切の雑草を刈り取りましょう。

では、畳の入れ替えなどの内部リフォームはすべきでしょうか。ポイントはリフォームした結果、売却価格のアップが見込めるか、です。不動産仲介業者の担当と話し合って、リフォームの有無を慎重に決めてください。

永峰 英太郎:フリーライター

高橋 正典:不動産コンサルタント

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