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ドラマ「西園寺さん」ヒットの予感しかない3理由 「逃げ恥」「家政夫ナギサさん」に続く良作となるか

東洋経済オンライン / 2024年7月16日 20時0分

一妃は家事はしないが、「シルバニアファミリー」が好きで、一部屋、そのコレクションに当てている。すてきな家や家庭に憧れもあるのかもしれない。彼女の内面は追って描かれるであろう。

“ハマり役すぎる”メインの2人

男性だって家庭を守らないといけない局面があり、反対に、女性だからって家事をやらなくてもいいと我道を主張することができる。

それぞれのやりたいこと、やれること、やりたくないことを明確にして、それぞれが適材適所、分担していい時代の到来。メインキャストの松本若菜と松村北斗がハマっている。

松本は、今回がGP帯の連続ドラマ初主演。『仮面ライダー電王』(2007年、テレビ朝日系)で俳優デビューして18年目。2022年『やんごとなき一族』(フジテレビ系)でヒロインを徹底的にいじめ抜く小姑役の弾け具合で注目を浴びる。

2023年、大河ドラマ『どうする家康』(NHK)では、阿茶局役で、側室ながら軍議や戦にも参加する有能さをもった役を颯爽と演じていた。悪い意味の一切ないサバサバした雰囲気があり、嫌味がなく、清々しい。いま最も、アラフォー女性のロールモデルとして重宝される俳優であろう。

火曜ドラマには『私の家政夫ナギサさん』、『夕暮れに、手をつなぐ』『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(ともに2023年)に出演しており、火曜ドラマ4作目で初主演を射止めた。2025年1月公開の映画『室町無頼』では高級遊女・芳王子(ほおうじ)役で出演予定だ。

そして、松村北斗。SixTONESのメンバーである松村は、2023年の第46回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞し、俳優としても期待されている。

彼が俳優として注目されたのは、朝ドラこと連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(2022年度後期)。ヒロイン(上白石萌音)の夫・稔役を演じて、100年後の三代めヒロイン(つまり孫に当たる)まで影響を与える名台詞を語る重要な存在となり、稔さんブームを巻き起こした。

松村北斗に今回の楠見役は合っている

昭和の、真面目な勉学に勤しむ人物が似合う貴重な存在である。ミステリードラマ『ノッキンオン・ロックドドア』(2023年、テレビ朝日系)では、料理の得意な探偵・御殿場倒理役で、難易度の高いトリックを解明することが得意な頭脳派を演じていたが、今回の楠見の第一印象は御殿場にちょっとだけ似ているような気もした。

朝ドラで共演した上白石萌音と再共演が話題になった映画『夜明けのすべて』(2024年)で友だちや恋人という枠組みとは違う関係性の男女を演じていた。旧時代の、メインキャラはこういう役割がふさわしいという決め事から解き放たれた役を演じた松村に、今回の楠見役は合っているように思う。

松本も松村も(偶然、どちらも「松」)、旧時代の、夫婦、恋人というイメージと違った新時代感のあるキャストである点においても『西園寺さん〜』に期待できる。

原作はすでに完結しているので、原作と終わり方が違うという心配もないだろう。どんな“家庭生活”が描かれるか、第2話以降に注目したい。

木俣 冬:コラムニスト

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