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星野リゾート進出で「函館の残念」が解消される? 「夜景を見た後、どこへ行けばいいかわからない」

東洋経済オンライン / 2024年7月17日 12時0分

函館市民の足として定着している市電は観光にも欠かせない存在だが、不便な部分もある(筆者撮影)

都会の灼熱を避け、夏の旅行は北海道へと考えている読者も多いだろう。空路のみならず、新幹線も新函館北斗駅までが開業済みの函館は、気軽に行ける北海道の観光地として人気が高い。

【写真で見る】星野リゾートが7月6日にオープンした「OMO5函館」の4名まで泊まれるデラックスルーム

その函館に、星野リゾートの「街ナカ」ホテルブランド「OMO(おも)」の新施設、「OMO5函館」が7月6日にオープンした。同施設では、函館の観光課題を解決する取り組みも行うといい、興味深い。開業直後の7日に取材した。

宿泊者限定で無料バスを運行

函館は観光満足度の高い観光地である。函館市などが行った2022年度の観光動向調査によれば、函館を訪れた観光客の96.3%が「また、来たいと思う」と回答している。「函館山の夜景」や「朝市で食べる海鮮」など、それぞれのコンテンツの満足度が高いことが、このような結果に結びついているのだろう。

一方で、函館を観光していると、ストレスを感じることもある。その最たるものが市内の交通アクセスだ。函館駅前から各観光名所へ向かうバスは出ているが、次の目的地に移動しようとしたときに、どうすればいいのか迷うのだ。主な観光名所を巡る循環バスも運行されているが、日中は40分間隔で、左右両回りではなく片回りであるなど、あまり使い勝手がよくない。

【写真】函館の夜景、新鮮な魚介類も食べられる「大門横丁」、「OMO5函館」大浴場の琥珀色の湯、海灯りの湯上がりラウンジなど(10枚)

また、市電は2つの系統が運行されているが、市電を使って五稜郭に行こうとすれば、五稜郭を一望する「五稜郭タワー」まで最寄りの停留場から750mほど歩かなければならず、微妙にアクセスしづらい。函館山ロープウェイ乗り場に向かう場合も同様で、停留場から急坂を登らなければならない。

もちろん、「歩けば街の風情を楽しめる」というポジティブな面もあるが、真夏の暑い盛りや足腰の弱い高齢者などはそうも言っていられないだろう。おそらく、タクシーで移動する人も多いのではないか。

函館を巡る3つのルート

こうした面に着目し、OMO5函館が施設オープンと同時に運行を開始したのが「函館ぐるぐるフリーバス」だ。同バスは時間帯によって3つのルートを巡り、宿泊者限定だが無料で利用できる。運行は網走バス(2024年4月1日付でHKB=本社:函館市を合併)に委託している。

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