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女性の方が「器用に噓をつける」脳科学的な根拠 とりあえず「かわいい」「ウケる」もその表れ

東洋経済オンライン / 2024年7月19日 16時30分

宗教による安息日のような誰もが納得する拘束がない日本では、プレミアムフライデーを厳格に実施しようとするならば、「毎月最終金曜日に15時以降働いたら/働かせたら罰金」というくらいにまで、まずは規制をかけない限りは変えることは難しいでしょう。

「破壊的な天才児」より「従順な優等生」が優遇される

このように、日本において社会性の高さが重視されてきたことには理由があるのですが、さらに指摘しなければならないと考えているのは、子どもの教育環境における排除の働きやすさです。

集団の維持、社会を破壊しないことの大切さを教えることは、日本では学校教育でも極めて重要な原則として行われています。集団(クラス、学校)を維持し、社会のルールを壊さないという暗黙の課題に能力を発揮する子どもが、教師に評価され、褒められる仕組みになっているわけです。

学校のクラスに、おとなしくて従順でそこそこ優秀な優等生と、天才的な頭脳や、ある分野に突出した才能を持っているけれど、学級崩壊のトリガーになってしまうような子どもがいたとすれば、ほぼ100%前者が好感をもって受け入れられ、後者がたとえ前者より良い成績を上げていたとしても、厚遇されることはめったにないでしょう。

たしかに、学級を秩序よく保つことは、ある程度意味があることです。

しかし、そのことばかりを重視して、集団を破壊する存在として天才的な子どもが排除されるようなことがあれば、結果的に損失が大きいのではないでしょうか。はみ出し者として排除されるだけで、その子の天才性が気づかれないままになってしまったとしたら。

百歩譲って、クラスを崩壊させないために策を講じるとしても、そのために可能性を持つ存在を見捨てるような結果になるのは悲しいことです。

また、大人たちがうまくフォローすれば、何かの分野で革新をもたらすような才能が開花するかもしれないのに、日本の社会性とマッチしていないということのために排除されてしまうのだとしたら、結局は日本社会全体の損失になってしまいかねません。教育の段階で、何らかのセーフティーネットが展開されていることが望ましいのですが、今後期待されるところです。

まだ、アメリカ社会の方がある意味寛容な側面があるかもしれません。いわゆる「はみ出し者」が宗教家や篤志家などによって発見され、プロモート(向上)される仕組みがあるからです。

しかし長らく日本では、こうした子どもたちは生きづらさを10年以上感じ続けながら成長し、運良く理解してくれる人に出会うか、さもなければ海外に出るかしない限りは救われようがありませんでした。これは、社会性を重視し過ぎることの弊害、損失と言えるでしょう。

「個人主義」に適応した世代が秘めた可能性

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