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「マジメだけど仕事ができない人」に欠けた視点 うまくいかないときは「組み合わせ」を使う

東洋経済オンライン / 2024年7月19日 15時0分

(写真:Peak River/PIXTA)

まじめに仕事をやっているのに成果が出ない。一方で、要領よくうまくやっている人がいる――。なぜ、こうした違いが生まれるのでしょうか。その答えは「ずるい考え方」を知っているかどうか、かもしれません。

「ずるい考え方」とは「ラテラルシンキング」(水平思考)のことで、「どんな前提条件にも支配されない自由な思考法」といわれます。世界を変えた革新的なイノベーションの多くはラテラルシンキングによって誕生しているとも考えられます。

書籍『ずるい考え方 ~ゼロから始まるラテラルシンキング入門~』の著者である木村尚義氏が、誰でもすぐに活用できて成果を出しやすい「“異質なもの同士を組み合わせる”考え方」について解説します。

アイスクリームのコーンが生まれた瞬間

1904 年、アメリカのセントルイスで万国博覧会が開催されました。会場内ではアイスクリームが売られていたのですが、そのお店が「ある問題」に悩まされていました。それは、いかに容器を回収するか? お店では、アイスクリームを金属の容器に入れて販売していたのですが、数に限りがありました。

【画像】考え方のヒント

食べたあとできちんと返却されれば問題ないのですが、そのまま持ち帰ってしまう人もいたため、容器は常に不足気味。容器がなくなるとアイスクリームを売ることができません。困った店主があたりを見回すと、突然、ある解決策がひらめきます。

隣の店では、ザラビアというエジプトのお菓子を販売していました。ザラビアは油で揚げた小麦粉のお菓子に、砂糖をこれでもかというほど、ふんだんに振りかけたお菓子で、隣の店では平らな形で売られていました。しかし、アイスクリーム店の店主は、これを円錐状に加工して作ってほしいと頼んだのです。

もうお分かりですね。ザラビアがアイスクリーム用の「コーン」ができあがりというわけです。一説によれば、これがアイスクリームコーンの誕生秘話だと言われています。

実は、このように「すでにあるもの」を「まったく別のもの」と結びつけて「新しいもの」を創造するのも、ラテラルシンキング的発想なのです。

携帯電話についているデジカメも、異質なもの同士を組み合わせて成功した例でしょう。電話とは無関係なデジカメを組み込んだことで、携帯電話のモバイルツールとしての価値は飛躍的に高まったのです。

「意外な出会い」を見つけるには?

わたしたちは、ものには特定の用途があって、それ以外の使い方はできないという強い先入観に支配されています。しかし、その先入観から自由になったとき、別のものとの組み合わせが実現し、新たな価値を生み出すことができるのです。

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